楽天プレミアムカードは年会費無料で持てる？損益分岐点から持つべきカードを分析

楽天プレミアムカードは直接申し込める楽天カードの中で最上位のカードです。

本記事では、楽天プレミアムカードのメリット・デメリットや審査に加え、楽天カード・楽天ゴールドカードから切り替えるとお得になる損益分岐点も徹底解説します。

楽天プレミアムカードを年会費無料で持つ方法はあるのかどうかも調査しましたので、申し込みを考えている方はぜひ最後までご覧ください。

※本記事の価格は全て税込みです。

カード名	楽天プレミアムカード	JCB ゴールド	au PAY ゴールドカード	dカード GOLD
年会費	11,000円(税込)	11,000円(税込) 初年度無料 (オンライン入会の場合)	11,000円	11,000円
還元率	1.0%～3.0%	0.50％～10.00％	1.0%～11.0%	1.0%～10.0%
国際ブランド	Visa、Mastercard、 American Express、 JCB	JCB	Visa、Mastercard	Visa、Mastercard
入会特典	新規入会&利用で 最大5,000ポイント プレゼント	新規入会&Amazon利用で20% (最大23,000円) キャッシュバック (2024/4/1〜 2024/9/30)	新規入会&利用で 最大20,000ポイント プレゼント	最大21,000ポイント プレゼント
申込対象	20歳以上	20歳以上	20歳以上	20歳以上
発行スピード	最短3営業日	最短3営業日	最短4日	最短5日
公式サイト	詳細を見る	詳細を見る	詳細を見る	詳細を見る

この記事の監修者

高橋尚

保有資格

• ・1級ファイナンシャルプランニング技能士

都市銀行に約30年間勤務。後半15年間は、課長以上のマネジメント職として、法人営業推進、支店運営、内部管理等を経験。2012年FP1級取得。現在は公益社団法人管理職。

楽天プレミアムカードの特徴・基礎知識

楽天プレミアムカードは、直接申し込み可能な楽天カードのうち、最上位に位置するゴールドカードです。

年会費は11,000円(税込)と、同じ楽天のゴールドカードである楽天ゴールドカード(年会費2,200円(税込))と比べてもかなり高くなります。

しかし、楽天ゴールドカードがいわゆる格安ゴールドなのに対し、楽天プレミアムカードは正真正銘のゴールドカードです。

楽天カードや楽天ゴールドカードにはない、お得な特典が付帯する点がメリットの一つ。

楽天プレミアムカードの還元率

楽天プレミアムカードの基本還元率は1.0%です。

100円につき1ポイントの楽天ポイントが貯まります。

基本の還元率は、年会費無料の楽天カードと同じですが、次のようなポイントが貯まりやすい特典が用意されています。

※それぞれ獲得できるポイント数には上限があります。

楽天市場のポイント還元率が+2倍

楽天プレミアムカードを利用すると、楽天市場のポイント還元率が+2倍アップの3.0%になります。(上限あり)

• 基本の還元率：1.0%
• 楽天市場で楽天カード利用(種類問わず)：+2.0%
• 合計：3.0%

選べるサービスで楽天サービス利用時の還元率が+1倍

選べるサービスはポイント優遇を受けるサービスを選択できる特典です。

全部で3つのコースがあります。

• 楽天市場コース
  火曜日・木曜日は楽天市場の還元率がさらに+1倍
• トラベルコース
  楽天トラベルのポイント還元率が+1倍
• エンタメコース
  Rakuten TV・楽天ブックスのポイント還元率が+1倍

※それぞれ獲得できるポイント数には上限があります。

おすすめは、火曜日・木曜日に楽天市場の還元率が+1倍になる楽天市場コース。(上限10,000ポイント/月)

楽天市場のポイント還元+2倍と合わせると、合計還元率は4.0%になります。

誕生月は楽天市場・楽天ブックスのポイント還元率が+1倍

誕生月には、楽天市場・楽天ブックスのポイント還元率が+1倍される「お誕生月サービス」があります。(上限10,000ポイント/月)

本特典は選べるサービスとの併用が可能です。

楽天市場コースを選択している場合、楽天市場利用時のポイント還元率が最大5.0%になります。

• 基本還元率：1.0%
• 楽天市場で楽天カード利用(種類問わず)：+2.0%
• 選べるサービスの「楽天市場コース」：+1.0%
• 誕生月：+1.0%
• 合計：5.0%

これだけのポイント還元があれば、誕生日のちょっとした贅沢もしやすくなりますね。

楽天プレミアムカードのトラベル特典

ポイントが貯まりやすいだけでなく、豊富なトラベル特典が付帯しているのも、楽天プレミアムカードのメリットです。

プライオリティ・パスのプレステージ会員が無料

楽天プレミアムカードには、1,400ヶ所以上のVIP空港ラウンジを使えるプライオリティ・パス優待が付帯します。

なんと、対象の空港ラウンジを何度でも使える「プレステージ会員」への登録が無料。

通常、プレステージ会員への登録には、469ドル(約69,412円/1ドル=148円換算)の年会費がかかります。

この年会費でプライオリティ・パスが付帯するカードは、なかなかありません！

国内空港ラウンジを無料で利用できる

楽天プレミアムカード会員は、国内空港のラウンジの利用も無料です。

全部で35の空港(国内主要空港+ハワイのダニエル・K・イノウエ国際空港)のラウンジを使えます。

本会員はもちろん家族カード会員も対象です。

世界38拠点のトラベルデスクでサポートを受けられる

楽天プレミアムカード会員は世界38拠点にあるトラベルデスクでサポートを受けられます。

現地の観光情報の紹介や、レストラン・ツアーの予約などが依頼できます。慣れない海外旅行も快適になるでしょう。

パスポートの紛失・盗難、病気やケガなどの緊急時にもサポートしてくれるので、もしもの時も安心です。

【トラベルコースのみ】手荷物宅配サービスが無料

選べるサービスで「トラベルコース」を選ぶと、手荷物宅配サービスが年2回まで無料になります。

出発時に自宅から空港、または、到着時に空港から自宅へ手荷物を無料で届けてくれます。

対象空港は、以下の4つです。

• 成田国際空港
• 羽田空港国際線
• 関西国際空港
• 中部国際空港

この他にも、楽天プレミアムカードには、次のような特典があります。

楽天プレミアムカードの付帯保険

楽天プレミアムカードは付帯保険も充実しているのもメリットです。

海外旅行傷害保険

楽天プレミアムカードの海外旅行傷害保険は最大5,000万円補償されます。

海外旅行傷害保険は自動付帯なので、楽天プレミアムカードを持っているだけで補償の対象です。

ただし、楽天プレミアムカードで航空券やツアー料金などを支払っていない場合は補償額が最高4,000万円に下がります。

海外旅行傷害保険は本会員だけでなく家族会員も対象です。

ただし、家族特約はないため、楽天プレミアムカードを持っていない家族には保険が適用されません。

国内旅行傷害保険

楽天プレミアムカードは国内旅行傷害保険も最大5,000万円まで補償されます。

国内旅行傷害保険も自動付帯です。

家族会員も楽天プレミアムカードを持っているだけで補償されますが、家族特約はありません。

家族旅行により安心して出かけたいなら、家族カードも発行しておきましょう。

動産総合保険

動産総合保険は、楽天プレミアムカードで購入した商品が壊れた場合などに、年間300万円まで補償する保険です。

1回の事故につき3,000円の自己負担金がかかります。

補償の対象となるのは、楽天プレミアムカードを利用して購入した1個1組1万円以上の商品です。

ただし、以下の商品は動産総合保険が適用されません。

• 船舶、航空機、自動車、自動二輪車、自転車など
• 義歯、義肢、コンタクトレンズ、眼鏡およびこれらに類するもの
• 動物、植物
• 現金、小切手、手形、その他有価証券、チケット類（乗車券、宿泊券など）
• 食料品
• 稿本、設計書、図案、証書、帳簿その他これらに類するもの
• 業務に使用するもの
• ラジコン模型およびこれらの付属品
• 携帯式電子機器（移動電話、ノート型パソコンなど）
• 書画、骨董、彫刻物、貴金属、時計、宝石、宝玉その他の美術品
• 不動産
• デジタルソフトウェアのデータ

楽天プレミアムカードの動産総合保険では破損や盗難、火災などの偶然な事故により受けた損害のみ補償されます。

置忘れ・紛失や自然消耗、地震や自然災害に起因する損害などは対象外です。

楽天プレミアムカードのデメリット

還元率が楽天カードと同じ

楽天プレミアムカードの基本の還元率は1.0%です。

実店舗での還元率は年会費無料の楽天カードと変わりません。

また2023年12月より楽天プレミアムカードの＋2倍の特典がなくなりました。

そのため楽天市場で買い物をする場合のポイント還元率も、一般カードと同じです。

楽天プレミアムカードの還元率以外のサービスを確認して、年会費以上の特典があるかを見極める必要があるでしょう。

旅行しない方にはメリットが薄い

楽天市場を除くと、楽天プレミアムカードの特典はトラベル関連がほとんどです。

あまり旅行しない方は、せっかくの特典を活かせません。

楽天プレミアムカードの年会費は特典を考慮すると割安ですが、特典を使わないなら年会費を払ってまで保有する必要はないと言えます。

楽天プレミアムカードの損益分岐点

楽天カードには一般の楽天カードの他、楽天ゴールドカードもあります。

これらのカードから楽天プレミアムカードに切り替えるメリットや損益分岐点について考えてみましょう。

楽天ゴールド⇒楽天プレミアムカードへの切り替えがお得なケース

2023年12月1日から楽天プレミアムカードの「楽天プレミアムカード特典分」がなくなりました。

そのためポイント還元率という点では、楽天ゴールドカードとプレミアムカードは主に以下の内容を除けば差がありません。

楽天ゴールドカードとプレミアムカードについても、還元率以外のサービス内容から年会費以上のメリットがあるか比較検討しましょう。

楽天カード⇒楽天プレミアムカードへの切り替えがお得なケース

ポイントプログラムの改悪により、楽天プレミアムカードと一般の楽天カードで楽天市場で買い物をしたときのポイント還元率の差がなくなりました。

ただし楽天市場コースを選択し、火・木曜日のみで年間約109万円の買い物をすれば、楽天プレミアムカードの年会費1万1,000円分の元が取れます。

また誕生日月にポイントが＋1倍加算される「お誕生月サービス」もあります。お誕生月に火・木に楽天市場で買い物をすれば、さらに損益分岐点は下がるでしょう。

ただしお誕生月サービスで付与されるポイントは10,000ポイントが上限です。

楽天プレミアムカードを年会費無料で持つ方法

楽天プレミアムカードは、1年を通してさまざまなキャンペーンが開催されているため、利用すれば年会費以上の元がとれる可能性があります。

楽天プレミアムカードで、過去に開催されたことのあるキャンペーンは以下の通りです。

• カードの切り替えで年会費3年間無料
• 案内が届いた方限定で年会費5年間無料
• 切り替えや条件達成で11,000ポイントキャンペーン

ただしこれらのキャンペーンは2018年以降は開催されていません。

さらに、年会費3年間、5年間無料キャンペーンが実施されたのは過去1回のみで、次回は実施されるかは不明です。

したがって、2024年3月時点では、キャンペーンを活用して、年会費無料で楽天プレミアムカードを持つ方法はありません。

なお、楽天プレミアムカードへの始めての切り替えで3,000ポイントがもらえるキャンペーンは継続的に開催されています。

楽天ポイントで元をとる

楽天プレミアムカードのポイント還元の改悪により、ポイント還元で年会費を実質無料とするのは難しくなりました。

ただし、選べるコースの活用やお誕生月サービスを併用すれば、年会費分の元を取ることは可能です。

少しでもお得に楽天プレミアムカードを利用したい方は、計画的に楽天市場を活用すると良いでしょう。

楽天プレミアムカードの審査

ここからは楽天プレミアムカードの審査について解説していきます。

ゴールドカードと聞くと、審査が厳しいとイメージするかもしれません。

確かに、一般の楽天カードと比べると審査難易度は高めです。

しかし、楽天プレミアムカードはゴールドカードの中では比較的作りやすい部類に入ります。

楽天プレミアムカードの審査基準

楽天プレミアムカードの入会資格は、以下の通りです。

原則として20歳以上の安定収入のある方

引用元：楽天プレミアムカード入会でポイントプレゼント｜楽天カード

上記以外の審査基準は非公開ですが、入会資格や口コミなどからそこまで厳しくないことが分かります。

まず、20歳以上であれば職業は問われず、フリーランスや非正規雇用でも一定の収入があれば審査に通る見込みはあるようです。

専業主婦でも配偶者に収入があれば審査に通る可能性があります。

ただし、楽天プレミアムカードの審査では信用情報も重要です。

収入が多くても、信用情報に問題がある(延滞・滞納歴や金融事故の履歴がある)と審査に落ちることがあります。

一定の収入があり、信用情報にも問題がなければ審査に通る可能性は十分あるでしょう。

楽天プレミアムカードの審査に通るコツ

楽天プレミアムカードの審査に通る主なコツは、以下の通りです。

クレジットヒストリー(クレジットカードやローンの利用履歴)に自信がない場合は、他のカードで実績を積みましょう。

おすすめは下位カードである楽天カードです。

年会費無料で取得でき、審査難易度も楽天プレミアムカードより低めです。

楽天プレミアムカードへ切り替え時の注意点

楽天カード・楽天ゴールドカードから楽天プレミアムカードへ切り替える際の注意点は、以下の通りです。

切り替え時も審査あり

楽天プレミアムカードへ切り替える際も審査が行われます。

申込んだら必ず切り替えられるわけではありません。

切り替え時の審査も基準は公開されていませんが、主に以下の点を重視されると予想できます。

• 楽天カード・楽天ゴールドカードを定期的に利用しているか
• 支払いの延滞・滞納はないか
• 収入が増えているか

楽天カード・楽天ゴールドカードを支払いの遅延なく利用していれば、審査に通過する可能性はあるでしょう。

カード番号が切り替わる

楽天プレミアムカードに切り替えると、カード番号が変更され、古い情報は使えなくなります。

公共料金や携帯料金の支払いに楽天カードを利用している場合、カード情報の更新が必要です。

楽天プレミアムカードに切り替えたら、速やかにカード情報を更新しましょう。

家族カードは再発行が必要

楽天プレミアムカードに切り替えると、旧カードの家族カードは使えなくなります。

引き続き必要なら、家族カードの再発行手続きが必要です。

切り替える前に、家族へカードが使えなくなることを伝えておきましょう。

なお、ETCカードは継続利用できます。

楽天Edyの残高が自動で引き継がれない

楽天カード付帯の楽天Edyを使っている場合、カードを切り替えても自動で残高が引き継がれません。

残高を移行するか、旧カードを破棄する前に使い切ってください。

移行方法は3つです。

• Famiポート
• 楽天Edyアプリ(Androidのみ)
• 楽天EdyリーダーまたはFeliCaポート/パソリ

なお、旧カードのEdy残高で支払った場合は、楽天Edy利用ポイントが還元されません。

楽天ブラックカードへのインビテーション

楽天プレミアムカードを使っていると、楽天ブラックカードへのインビテーションが届くことがあります。

楽天ブラックカードは楽天カードの中でも最高ランクのカードです。

楽天プレミアムカードを超える様々な特典が付帯します。

• コンシェルジュ・サービス付帯
• プライオリティ・パス利用時に同伴者2名も無料
• 最高1億円の海外旅行傷害保険

招待制のためインビテーションなしでは申し込めませんが、インビテーションが届く条件は公表されていません。

楽天カードや楽天ゴールドカードユーザーに招待が届いた事例もあるようですが、もっとも可能性があるのは楽天プレミアムカードです。

楽天プレミアムカードを定期的に使うことが、楽天ブラックカードへの近道になります。

楽天プレミアムカードに関するよくある質問

楽天プレミアムカードのメリットは？

楽天プレミアムカードのデメリットは？

楽天プレミアムカードの年会費の支払いはいつ？

楽天プレミアムカードと楽天ゴールドカードの違いは？

楽天プレミアムカードの損益分岐点は？

楽天プレミアムカードでコンシェルジュは使える？

楽天プレミアムカードがおすすめなのはこんな方

楽天プレミアムカードは、次のような方におすすめです。

楽天プレミアムカードは楽天市場のポイント還元率が大幅にアップします。

年会費が無料になるキャンペーンは現在開催されていませんが、楽天市場のヘビーユーザーなら、年会費を考慮しても持つメリットのあるカードといえます。

また、楽天プレミアムカードは楽天ブラックカードへの近道です。

楽天ブラックカードが欲しいなら、楽天プレミアムカードを発行し、地道に実績を積んでくださいね。