FXに興味はあるものの、勤務先で副業が禁止されており、「FXは副業にあたるのでは…?」と不安で始められない方もいるのではないでしょうか。
結論から言うと、一般的にFXは副業にあたらないため、会社員や公務員もFXで副収入を得られる可能性があります。
本記事では、FXが副業に該当しない理由や会社にバレない方法をまとめました。
FXを始めたい会社員・公務員におすすめのFX会社と、FXを始める際の注意点も解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
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- ・ファイナンシャルプランナー/CFP®資格(日本FP協会)
- ・日商簿記2級
大学卒業後、金融機関にて個人営業を担当。資産運用の相談・保険販売などを経験する。退社後CFP認定を取得し、フリーのFPライターとして活動を行う。
FXは副業にあたらない
「FXは、会社で禁止されている副業にあたるのでは」「勤務先にバレるのが不安」という理由でFXを始められない方もいるかもしれませんが、FXは副業にはあたりません。
「副業」に法律による明確な基準はありませんが、総務省は「主な仕事以外に就いている仕事」と定義しており、本業以外の場所で働き、その労働の対価として収入を得ることを指します。
従って、「投資」にあたるFXは働いて対価を得るものではないため、副業にあたらないという考えが一般的です。
そのため、副業禁止の会社で働くサラリーマンや公務員がFX投資をすることは、問題にはなりません。
FXが周囲にバレない運用方法
会社員や公務員がFXを禁止されていないとは言え、FXで収入を得ていることを職場の人にバレたくない方もいるでしょう。
職場でバレないために重要となるのは、住民税の徴収方法を「普通徴収」にすることです。
- 特別徴収
事業主が従業員の代わりに、毎月の給与からの天引きで納付する方法 - 普通徴収
自治体から送付された納税通知書を使って自ら納付する方法
会社員の場合、基本的には特別徴収で住民税を納めます。
住民税は前年の所得金額によって決まるため、本業以外に利益があると、その分税額が高くなります。
給料に対して住民税額が多ければ、副収入があると気付かれてしまう可能性があるため、知られたくない場合は普通徴収を選択しましょう。
FXで副収入を得るメリット
FXで副収入を得ると、主に以下のようなメリットがあります。
- 収入源が増える
- 副業禁止の会社でも挑戦できる
- 少額から始めればリスクが少ない
- 平日は24時間取引できる
- 世界の経済情勢に詳しくなる
収入源が増える
会社員・公務員が本業以外の収入を得たいと思っても、本業の傍らで働く時間を作るのは簡単ではありません。
副業を禁止している会社・組織もまだ多く存在しています。
FXなら、時間や場所の自由度が高く会社員でも取り組みやすいため、本業とは別の収入源を作るのに適しています。
副業禁止の会社や組織でも挑戦できる
始めに説明したとおり、FXは基本的に副業にはあたらないため、勤務先で副業が禁止されている会社員・公務員でも挑戦できます。
国により、副業・兼業が推進されているものの、副業を容認している企業はまだそこまで多くありません。
経団連の「2020年 労働時間等実態調査」によると、副業・兼業を認めている企業は全体の22%です。
会社で禁止されているからと副業を諦めている方も、FXなら就業規則違反の心配なく新たな収入源をつくれる可能性があります。
少額から始めればリスクが少ない
少額から始めれば、リスクを抑えて取引できるのもメリットの1つです。
取引できる最小の単位はFX会社により異なりますが、1通貨から取引が行えるところもあります。
また、FXではレバレッジ取引を行うことが可能です。
日本では、FXの場合最大25倍までレバレッジがかけられます。
例えば、50万円の取引をしたい場合、必要な資金は最低2万円です(レバレッジ25倍の場合)。
このような仕組みから、FX会社によっては数百円程度の資金でも取引が始められます。1通貨単位で始められるFX会社なら、たった数円でも可能です。
例えば米ドル/円の取引をする場合、1通貨単位の取引をするための必要証拠金は約5円となっています。
FX取引に慣れておらず不安な初心者も、少額からリスクを抑えてスタートできますね。
平日は24時間取引できる
FXは、平日はほぼ24時間取引が行えます。
なぜなら、FXは2ヶ国間の通貨の売買による利益を狙うものであり、日本やニューヨーク、ロンドンなど世界各地で外国為替市場がオープンしているためです。
日中は忙しく、取引に時間を割けない会社員の方も、始めやすいと言えるでしょう。
また、忙しい方は、自動売買サービスのあるFX会社を選ぶのも手段の1つです。
あらかじめルールを設定しておくことで、本業中も機械が自動で取引を繰り返してくれます。
世界の経済情勢に詳しくなる
為替相場は、各国の金利、GDPや雇用統計などの経済状況、株価、テロや災害などさまざまな要因で変動します。
FXで利益を得るには、チャートや経済指標などをもとに分析を行い、相場の値動きを予測することが重要です。
そのため、FXの勉強や取引を始めると、必然的に世界の政治や経済の知識にもつながります。
会社員・公務員がFXをするデメリット・注意点
一方で、会社員・公務員がFXをするうえで知っておくべきデメリット・注意点もあります。
- 損失が出る可能性がある
- FXが気になり業務に集中できない
- 土日に取引できない
損失が出る可能性がある
労働の対価としてお金を得る一般的な副業は、働いた分だけ収入が増えます。
しかし、FXの場合は、大きく増える可能性もある反面、損失が出るリスクもあるため注意が必要です。
以下のように、FXにはさまざまなリスクがつきものです。
- 為替変動リスク
- 信用リスク
- 金利変動リスク
- 流動性リスク
- ロスカットリスクなど
FXは、預金とは違い元本の保証はありません。
少額から始める、レバレッジ倍率を高くしない、損切りのラインを決めておくなど、リスクを抑えて始めることが大切です。
FXが気になり業務に集中できない
為替相場は常に変動しているため、相場の動きが気になって本業に集中できなくなるおそれがあります。
また、夜の時間をFX取引に充てすぎると、日中の本業に支障を与えかねません。
取引時間を決めておく、ポジションを持ちすぎないなどに注意して、本業がおろそかにならないよう取引しましょう。
土日に取引できない
平日はほぼ24時間取引ができますが、土日は世界の主要な為替市場が休場となるため、取引が行えません。
FX会社により異なりますが、メンテナンスなどで一部利用できない時間帯もあるので、事前に確認しましょう。
平日に働いている会社員にとって、土日に取引ができないのはデメリットと言えます。
土日に時間が取れる方は、FXの勉強に充てると良いでしょう。また、一部のFX会社では、土日でもデモトレードが利用可能です。
会社員・公務員におすすめのFX口座
さまざまなFX会社があり、取引単位や通貨ペア、取引ツールなど特徴がさまざまです。
そこで、副業でFX取引を始めたい初心者向けに、おすすめのFX口座を2つ紹介します。
- インヴァスト証券 トライオートFX
- みんなのFX
インヴァスト証券 トライオートFX
トライオートFX | |
---|---|
取引手数料 | 無料(マニュアル注文時) |
スプレッド | 0.3銭(米ドル/円) 0.5銭(ユーロ/円) 1.0銭(ポンド/円) 0.6銭(豪ドル/円) ※原則固定 例外あり |
最小取引単位 | 1,000通貨 |
両建 | ◯ |
最大レバレッジ(個人) | 25倍 |
初回入金額 | 制限なし |
通貨ペア数 | 17ペア |
デモ取引 | × |
取引ツール | パソコン版ツール スマホアプリ |
トライオートFXは、インヴァスト証券が提供する自動売買サービスです。
- リストから選ぶだけの簡単な設定で自動売買できる
- 60%以上のユーザーがFX初心者
- 各種手数料が無料
難しい設定はいらず、成績の良いプログラムを選ぶだけで簡単に自動売買取引が可能。
平日の日中は仕事で忙しく、本業以外の時間を取るのが難しい方でも、すぐにFXにチャレンジできます。
口座開設・管理手数料はもちろん、即時入金手数料・出金手数料・売買手数料(マニュアル注文時のみ)などの手数料が0円なので、リスクを抑えて取引が行えます。
(※自動売買注文時には手数料がかかるので注意。)
また、自分だけの自動売買プログラムを作りたい方には、チャートを見ながら自動売買が作れるビルダー機能も搭載。
カスタマイズ性を求める方にも適した自由度の高い自動売買サービスです。
みんなのFX
みんなのFX | |
---|---|
取引手数料 | 無料 |
スプレッド | 0.2銭(米ドル/円) 0.4銭(ユーロ/円) 0.8銭(ポンド/円) 0.6銭(豪ドル/円) ※原則固定 |
最少取引単位 | 1,000通貨 |
両建 | 〇 |
最大レバレッジ(個人) | 25倍 |
初回入金額 | 制限なし |
取扱通貨ペア数 | 34ペア |
デモ取引 | 〇 |
取引ツール | FXトレーダー Webトレーダー Trading View My パフォーマンス |
みんなのFXは、最短1時間で取引をスタートできるFX口座です。
- 1,000通貨から取引できる
- 取引時のコストを抑えられる
- 自動売買「みんなのシストレ」がある
10,000通貨からしか取引できないFX口座もありますが、みんなのFXは1,000通貨が最小取引単位です。
取引手数料などの各種手数料が0円なのに加えて、スプレッドが狭い水準なので、コストをかけずリスクを抑えた取引が行えます。
また、自動売買「みんなのシストレ」を提供しているのも特徴です。
初めての方でも、条件を検索して自動売買プログラムを選択、取引数量/金額を指定するだけで、自動売買が始められます。
決められない場合は、ランキングから優秀なトレーダーを選ぶだけで取引できるので、FX初心者かつ忙しい会社員でもすぐにチャレンジできますよ。
FXによる副収入の確定申告の方法
FXで得た利益は、その金額によっては確定申告の手続きが必要です。
FXによる所得の種類や税金の取扱い、確定申告が必要なケースなどを解説するので、参考にしてください。
FXの利益と税金
所得は、給与所得・退職所得・事業所得など全10種類に分けられ、そのうちFXで得た利益は「雑所得」として所得税・住民税が課税されます。
雑所得は基本的に総合課税が適用されますが、FXで得た利益は「先物取引に係る雑所得等」として申告分離課税の対象となります。
- 総合課税
各所得金額を合計して税額を計算する方法 - 申告分離課税
他の所得とは分離して税額を計算する方法
「総合課税」では、所得が多いほど税率が高くなりますが、「申告分離課税」の税率は一律20.315%です(復興特別所得税を含む)。
所得税(15%)+復興特別所得税(15%×2.1%)+住民税(5%)=20.315%
確定申告が必要なケース
FXで得た利益の金額によっては、確定申告の手続きが必要となります。手続きが必要となるのは、以下のようなケースです。
- FXの利益が20万円超の会社員
- 年収が2,000万円超の方
- FXの利益が48万円超の専業主婦
会社員や公務員、パート・アルバイトなどで1ヶ所から給与をもらっている方は、FXの利益(収入-必要経費)が20万円を超えると確定申告をしなければなりません。
給与を2ヶ所以上からもらっている方や、FX以外にも副収入がある場合は、給与以外の各所得合計で20万円を超えると確定申告が必要です。
また、年収が2,000万円超の方は、FXの利益が20万円を超えるかどうかにかかわらず確定申告が必要なので注意しましょう。
給与所得のない専業主婦の場合は、FXの利益が年間48万円を超えると確定申告が必要となります。
FXで認められる経費
FXで年間20万円超の利益を得ると確定申告が必要となりますが、雑所得を計算する際には、FXで利益を得るためにかかった「必要経費」が差し引けます。
総収入金額−必要経費=雑所得
FX取引で認められる経費には、以下のようなものがあります。
- FXの取引手数料
- FXを学ぶための書籍・セミナー代
- パソコンやスマホ代
- 通信費
- 有料の取引ツール代など
なお、パソコン代や通信費などのプライベートにも使うものは、全額を経費にすることはできないので注意してください。使用時間などに応じて家事按分をする必要があります。
また、損益通算・繰越控除により税金を軽減することが可能です。
- 同じ年の「先物取引に係る雑所得等」と損益通算できる
- FXで発生した損失を翌年の利益と繰越控除できる
損益通算できる「先物取引に係る雑所得等」には、オプション取引・CFD取引・金先物・原油先物・日経225先物などの取引があります。
また、FXで損失が出た場合は、3年間にわたり繰り越すことが可能です。
サラリーマンのFXに関するよくある質問
最後に、会社員や公務員のFXに関する質問をまとめました。FXを始めたいと思っている方、興味がある方はぜひチェックしてください。
初心者がFXの副業で収入を得ることはできますか?
FXの利益を確定申告しないとどうなりますか?
会社にバレずにFX取引はできますか?
会社員・公務員も少額からFX取引を始めよう
FXは副業にはあたらないため、就業規則で副業が禁止されている会社員の方も一般的に取引が行えます。
- 収入源が増える
- 副業禁止の会社でも挑戦できる
- 少額から始めればリスクが少ない
- 平日は24時間取引できる
- 世界の経済情勢に詳しくなる
平日はほぼ24時間取引ができる、少額から始められる、本業以外の収入源ができるなど、会社員・公務員がFXを始めるメリットは大きいです。
一方で、損失が出る可能性がある、確定申告が必要なケースがあるなど、注意点もあります。
FXのリスクや注意点を理解したうえで、デモトレードなどを利用して取引経験を積み、少額からFX取引を始めましょう。