FX自動売買ツールは多くのFX会社から提供されているため種類が豊富です。
自分に合わないFX自動売買ツールを選んでしまうと思ったように運用できないため、初心者が自動売買ツールを選ぶ際にはそれぞれの特徴をしっかりとチェックしておくことが大切です。
本記事では、「初心者におすすめの自動売買6選」を紹介します。
ツールの操作性や機能、取引コストなどで比較しましたので、初めての自動売買ツール選びの参考にしてください。
FX初心者向けおすすめ口座比較12選!開設方法と使い方を解説※本記事の価格は全て税込みです。
北海道出身。立教大学法学部を卒業後、株式会社菱食(現:三菱食品株式会社)に入社。その後、保険業界を約10年経験し、ファイナンシャルプランナーとして活動を行う。
FX自動売買とは
FX自動売買とは、あらかじめ設定したルールに従って自動で売買する取引のことです。
仕事中や夜中でもプログラムが24時間相場状況を監視。自動で取引を行ってくれるので、売買のタイミングを逃す心配がありません。
こまめにチャートをチェックする時間が持てない方や、FXの知識があまりない初心者の方でも、自動売買ツールを利用すれば気軽にFXを始められます。
ただ、自動売買の種類は多数あるので、自分のレベルや投資目的に合ったものを見つけることが重要です。
FX自動売買の種類
FX自動売買の種類には、大きく分けて以下の3種類があります。
- 開発型
- 選択型
- リピート型
それぞれの特徴を見ていきましょう。
開発型|FX自動売買の種類
開発型は、システム開発者が開発した売買プログラムを使った自動売買ツールです。
プログラミングの知識があれば、自分でも自由にカスタマイズできますが、設定が複雑なのでかなりの知識が求められるでしょう。
初心者には扱うのが難しいため、上級者向けの自動売買ツールといえます。
開発型に該当するのは以下の自動売買ツールです。
- インヴァスト証券 トライオートFX
- マネーパートナーズ HyperSpeed NEXT
- FXプライムbyGMO ちょいトレFX
選択型|FX自動売買の種類
選択型は、FX会社が提供している売買プログラムの中から選択するだけの自動売買ツールです。
複数の売買プログラムの中から選んで取引開始ボタンをクリックすれば、すぐに取引を開始できます。
FX会社が公表している損益ランキングや、利用者ランキングを参考にプログラムを選択できるので、FXの知識がない初心者の方でも自動売買を始められます。
ただし、自分仕様にカスタマイズすることはできません。
選択型に該当するのは以下の自動売買ツールです。
- インヴァスト証券 トライオートFX
- インヴァスト証券 マイメイト
- トレイダーズ証券 みんなのシストレ
リピート型|FX自動売買の種類
リピート型とは、あらかじめ売買価格と決済価格を設定。為替レートが条件を満たすと実際に売買や決済が自動的に行われる自動売買です。
為替の値動き材料が乏しく、同じような価格帯を上下するレンジ相場で効果を発揮する自動売買です。
リピート型に該当するのは以下の自動売買ツールです。
- マネースクエア トラリピ
- 外為オンライン iサイクル2
- アイネット証券 ループイフダン
FX自動売買のメリット
FX自動売買には、以下のようなメリットがあります。
- 取引チャンスを逃さない
- 感情に左右されずに取引できる
- 専門的な知識がなくても売買できる
取引チャンスを逃さない
FX自動売買を利用すれば、取引チャンスを逃しません。
例えばFXでは、深夜から朝方にかけての時間帯は、値動きが激しく利益を狙うチャンスと言われています。
しかし毎日睡眠時間を削って、その時間帯まで取引画面を見続けるのは難しいでしょう。
その点、FX自動売買なら深夜でも早朝でも日中でも取引が可能。
本業を持っているサラリーマントレーダーが、仕事中や就寝中だったとしても売買チャンスを逃すことなく利益を出すことが可能です。
感情に左右されずに取引できる
裁量取引では、売買チャンスを自分で見極める必要があります。
しかし損得が発生すると冷静な判断ができず、売買タイミングを逃してしまうかもしれません。
自動売買は、あらかじめ設定したルールに従ってシステムが機械的に売買してくれるため、個人的な感情に左右されずに取引ができます。
取引に慣れていない初心者の方でも安心してFXが始められますね。
専門的な知識がなくても売買できる
裁量取引は、ある程度マーケットの情報収集能力と、テクニカル指標などを使った分析力が求められます。
しかし自動売買はFXの高度な知識やテクニックは不要。
特に選択型の自動売買ツールは売買戦略があらかじめ組み込まれているため、情報収集や分析をしなくても勝つ確率の高い取引が可能です。
FX自動売買のデメリット
FX自動売買には、以下のようなデメリットもあるので確認しておきましょう。
- 相場によって臨機応変に対応できるわけではない
- 手数料がかかることがある
- FXの知識が身につかない
相場によって向き不向きがある
FX自動売買は過去の成績が良くても、臨時ニュースなどを機に相場が急変すると対処できないことがあります。
自動売買だからといって完全に放置するのではなく、常に為替に関連する情報などに触れておくことが大切です。
手数料がかかることがある
FX会社によっては、自動売買が行われるたびに手数料がかかる場合があります。
多くのFX自動売買は売買を繰り返して、小さな利益を積み上げていくスタイルのため、手数料は重要なポイントです。
必ずしも手数料無料が良いとは限りませんが、使い安さと手数料を考慮してFX会社を選びましょう。
FXの知識が身につかない
FX自動売買にトレードを任せっきりにしていると、自身のトレード経験がまったく身につきません。
自動売買で利益が出ていれば、完全にお任せしても問題ありませんが、将来的に自動売買に規制などがかかるかもしれません。
自動売買のトレードを振り返る、並行して裁量トレードをするなど、実践のトレード経験を体感しておくことも大切です。
FX自動売買が初心者におすすめの理由
FX自動売買が初心者におすすめの理由は、以下の通りです。
- 24時間取引できるから
- 感情に左右されずに取引できるから
24時間取引できるから
チャートの見方に慣れていない初心者の方にとって、24時間動いているFX市場の相場を予測するのは難しい作業です。
自動売買なら、システムが常にチャートを監視し、売買チャンスを逃さず取引を行ってくれるので安心です。
感情に左右されずに取引できるから
FX上級者の方は、「損切り」や「利確」を論理的に行うことができます。
しかし、初心者の方は感情に左右されてタイミングを逃し、大損をしてしまうことも少なくありません。
その点、自動売買はシステムがルールに従って淡々と取引してくれます。
トレーダーの感情に左右されない取引ができるので初心者の方におすすめです。
FX自動売買で上手く利益を出すポイント
FX自動売買を利用する際、次の4つのポイントを念頭におきましょう。
- ポイント1・過去実績等をチェックする
- ポイント2・ツールの売買ルールに従う
- ポイント3・売買プログラムの稼働状況をこまめに確認
- ポイント4・損切りを正しく設定
それぞれのポイントについて解説していきます。
ポイント1・過去実績等をチェックする
FX自動売買を扱う企業が公開しているバックテスト(過去実績)および、フォワードテスト(バックテスト後、パラメータ等の最適化を図る検証)を必ず確認しましょう。
これらのテストを確認すれば、一定期間にどの程度のパフォーマンスが得られるのかをシミュレーションできます。
ポイント2・ツールの売買ルールに従う
自動売買のトレードに次第に慣れてくると、含み益が生じた時点で、自動売買の判断を待つことなく手動で決済してしまうことがあります。
感情に左右されずに決済をするのが自動売買のメリットであるにもかかわらず、結局自分の意思でトレードに介入しては意味がありません。
ルールを無視して売買すると、予想した利益が得にくくなる可能性も出てきます。
そのため自動売買のトレードに慣れたとしても、感情的にならず設定した売買ルールへ従うことが大切です。
ポイント3・売買プログラムの稼働状況をこまめに確認
売買ルールを一度設定すれば、あとはずっとそのままで良いというわけではありません。
FX自動売買ツールは、どんな相場にも対応できる万能ツールではなく、相場の変化で売買ルールが合わなくなる可能性もあります。
損失が出やすくなったと感じたら、相場に合うようパラメーター(各種指標)の調整や、ストラテジーや売買プログラムを選び直しましょう。
そのため、毎週1回は損益状況をチェックし、こまめに調整を図る必要があります。
ポイント4・損切りを正しく設定
FX自動売買ツールを利用する際は、「1回の取引で〇%の損失額が出たなら、損切りを行う」など具体的なルールを決めておきましょう。
FX自動売買ツールを利用しているからといって、毎回確実に収益が上がるというわけではありません。
またストラテジーおよび売買プログラムによっては、損切りが事前に設定されているケースもあります。
自分が意図しなかったタイミングで、損失が確定してしまう場合に注意しましょう。
自動売買であっても自分が許容できる損失額に応じてルールを設定し、そのルールに従い損切りを行うのが大切なポイントの一つです。
初心者におすすめの自動売買6選
ここからは、初心者におすすめの自動売買を紹介します。
初心者におすすめの自動売買は、以下の6つです。
- インヴァスト証券 トライオートFX
- インヴァスト証券 マイメイト
- マネースクエア トラリピ
- トレイダーズ証券 みんなのシストレ
- 外為オンライン iサイクル2
- アイネット証券 ループイフダン
それぞれの特徴を見ていきましょう。
インヴァスト証券 トライオートFX
トライオートFX | |
---|---|
取引手数料 | 無料(マニュアル注文時) |
スプレッド | 0.3銭(米ドル/円) 0.5銭(ユーロ/円) 1.0銭(ポンド/円) 0.6銭(豪ドル/円) ※原則固定 例外あり |
最小取引単位 | 1,000通貨 |
両建 | ◯ |
最大レバレッジ(個人) | 25倍 |
初回入金額 | 制限なし |
通貨ペア数 | 17ペア |
デモ取引 | × |
取引ツール | パソコン版ツール スマホアプリ |
- プログラムを選ぶだけで始められる
- 過去の成績を参考にできる
- プログラムをカスタマイズできる
インヴァスト証券のトライオートFXは、設定済みの自動売買プログラムを選ぶだけ。
初心者でも使いやすい自動売買サービスです。
プログラムを選択する際には過去の成績を参考にできますし、面倒な設定不要で取引を開始できます。
またトライオートFXには、既存のプログラムだけではありません。
プログラムを自由にカスタマイズする機能も搭載されています。
ビルダー機能を使って自分でプログラミングし、オリジナルの自動売買を作成できるので、FX中級者以上の方にもおすすめです。
インヴァスト証券 トライオートFX使い方のポイント
自動売買は複数のポジションを保有することになるため、証拠金をいくら用意すれば良いのか迷うかもしれません。
そんな時には、トライオートFXが提示する「推奨証拠金」を目安として検討しましょう。
自動売買セレクトで推奨証拠金が出てくるので、その金額を参考に自己資金も考慮したうえで余裕のある設定を行えば、ロスカットされる心配も少なくなります。
また、自動売買セレクトが想定するレンジを長い期間のチャート(5年~10年くらい)にあてはめると、その設定がどれ位続くのかがチェックでき、相場の転換も予測可能です。
インヴァスト証券 マイメイト
マイメイト | |
---|---|
取引手数料 | 無料 |
スプレッド | 変動制 |
最小取引単位 | 5,000通貨 |
両建 | ◯ |
最大レバレッジ(個人) | 25倍 |
初回入金額 | 制限なし |
通貨ペア数 | 16ペア |
デモ取引 | × |
取引ツール | パソコン版ツール |
- AI学習プログラム搭載
- 利益の最大化が見込める
- 売買手数料無料
インヴァスト証券のマイメイトは、エージェントと呼ばれるAIを選ぶだけで取引のすべてをお任せできる自動売買ツールです。
エージェントはかわいいキャラクターになっているので、ゲーム感覚でFXを楽しめます。
取引をするごとにエージェントを褒めたり叱ったりすると、AIが自動的に学習し、取引の精度がアップ。
また、定期的(最低でも3ヶ月に1回)に採用するエージェントを入れ替えることで、損失が少なく利益が大きい取引が可能になります。
売買手数料無料で、コストを安く抑えられるのもポイントです。
インヴァスト証券 マイメイト使い方のポイント
マイメイトのエージェントは約3万体も存在します。
各エージェントには個性があり、「万能型」「手数型」「リスク抑制型」「一発狙い型」等と様々です。
ただし「このキャラクターなら毎回必ず利益が出る。」といった、いわゆる最強エージェントはいません。
そのため、次のような組み合わせ・見直しが推奨されています。
- 5種類以上の通貨ペアからエージェントを選択
- 選んだ通貨ペアは放置せず、2~3カ月おきに見直す
5つのエージェントを運用するためには、少なくとも30万円程度の証拠金が必要になるでしょう。
マネースクエア トラリピ
トラリピ | |
---|---|
取引手数料 | 無料 |
スプレッド | 変動制 |
最小取引単位 | 1,000通貨 |
両建 | ◯ |
最大レバレッジ(個人) | 25倍 |
初回入金額 | 制限なし |
通貨ペア数 | 16ペア |
デモ取引 | × |
取引ツール | パソコン版ツール スマホアプリ |
- 範囲を予想するだけの簡単設定
- 相場の乱高下に強い
- 長期的に安定した利益が望める
マネースクエアのトラリピは、「トラップリピートイフダン」という注文方法を採用しています。
トラリピは、相場の上がり下がりを予想するのではなく、これからレートが上下しそうな範囲を予想するだけのお手軽な取引手法で、初心者にもおすすめです。
予想した範囲をレートが上下するうちは新たな予想をする必要がないので、相場を予想する頻度を大幅に削減できます。
通常、自動売買システムは相場が乱高下する局面に弱い傾向がありますが、トラリピでは逆に収益チャンスになるのが大きな強みです。
マネースクエア トラリピ使い方のポイント
トラリピでは、価格変動の大きな相場・乱高下中も、設定の範囲内なら安心して売買を繰り返せます。
ただし、設定の範囲外へ価格変動すると売買されないので注意しましょう。
また、含み損が一方的に拡大するリスクも想定されます。
この場合は手動で早めに損切りの判断が必要です。
こうした価格変動リスクには、次のような対応を検討してみましょう。
- 買いから取引を開始:下落方向の設定幅を広めにする
- 売りから取引を開始:上昇方向の設定幅を広めにする
トレイダーズ証券 みんなのシストレ
みんなのシストレ | |
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取引手数料 | 無料 |
スプレッド | 0.2銭(米ドル/円) 0.4銭(ユーロ/円) 0.8銭(ポンド/円) 0.6銭(豪ドル/円) ※原則固定 例外あり |
最小取引単位 | 1,000通貨 |
両建 | ◯ |
最大レバレッジ(個人) | 25倍 |
初回入金額 | ダイレクト入金の場合5,000円以上 |
通貨ペア数 | 31ペア |
デモ取引 | 〇 |
取引ツール | パソコン版ツール スマホアプリ |
- 利益ランキングに基づいてトレーダーを選べる
- 取引手数料無料
- 主要6通貨ペアのスプレッドが業界最狭水準
トレイダーズ証券のみんなのシストレは、みんなのFXで実際に取引しているトレーダーを選ぶだけ。
SNSでフォローするような感覚でFX取引を開始できます。
みんなのFX内のすべてのトレーダーは、合計損益や収益率、取引回数などでランキング付けされています。
そのランキングを参考にトレーダー選びができるので、初心者でも失敗なく取引が可能です。
さらに、みんなのシストレのユーザー利益ランキングをチェックして、上位ユーザーが選んでいるトレーダーを参考にできます。
取引手数料は無料。スプレッドは主要6通貨ペアに関して業界最狭水準なので、他社より取引コストを抑えた取引が可能です。
トレイダーズ証券 みんなのシストレ使い方のポイント
みんなのシストレは、初心者であってもトレーダーの売買をそのままコピーして取引できます。
また運用期間中は手動での決済も可能です。しかし含み益や含み損が出たからといって、安易に手動で決済するのは避けましょう。
自動売買にあまり手動で介入し過ぎると、本来のパフォーマンスが発揮できなくなる可能性があるため注意が必要です。
外為オンライン iサイクル2
iサイクル2 | |
---|---|
取引手数料 | 1,000通貨単位あたり片道20円 |
スプレッド | 変動制 |
最小取引単位 | 1,000通貨 |
両建 | ◯ |
最大レバレッジ(個人) | 25倍 |
初回入金額 | |
通貨ペア数 | 26ペア |
デモ取引 | 〇 |
取引ツール | パソコン版ツール スマホアプリ |
- リピート系の中でも設定が簡単
- 相場の追従機能を搭載
- 取引できる通貨ペアが豊富
外為オンラインのiサイクル2は、リピート型注文が簡単に設定できる自動売買ツールです。
リピート型注文には、想定したポジション方向と逆に相場が動いた場合には損失が出やすくなるデメリットがあります。
しかしiサイクル2は、このようなケースではさらに買い注文を出す仕組みになっています。
一般的なリピート注文の手法より、利益を出しやすいのがメリットです。
またiサイクル2には、相場の追従機能が搭載されています。
相場の追従機能とは、想定変動幅から外れた相場になった場合に、自動で想定変動幅を上下にシフトしてくれる機能。
相場幅から外れて注文できないという事態を防げるため、トレンドをチェックする時間が持てない多忙な方に特におすすめです。
外為オンライン iサイクル2使い方のポイント
iサイクル2では値幅の大きさをよく検討して設定しましょう。
範囲を広げ過ぎれば、損切りの売買が発動せずに大きな含み損を抱えてしまう事態となります。
逆に範囲を狭め過ぎれば、含み損のあるポジションをたくさん抱えてしまう可能性があります。
そのため、50~100pipsの範囲内で値幅設定を行い、ランキング方式を選択した方が、前述したリスクを抑えて取引ができます。
アイネット証券 ループイフダン
ループイフダン | |
---|---|
取引手数料 | 無料 |
スプレッド | 変動制 |
最小取引単位 | 1,000通貨 |
両建 | ◯ |
最大レバレッジ(個人) | 25倍 |
初回入金額 | |
通貨ペア数 | 20ペア |
デモ取引 | 〇 |
取引ツール | パソコン版ツール スマホアプリ |
- 3つの設定だけで簡単に始められる
- 損切りも設定可能
- マイナー通貨のペアも取り扱っている
アイネット証券のループイフダンは、売買のタイプ、値幅の設定、通貨ペアの3つの設定だけで簡単に取引を開始できます。
最大保有ポジション数や損切りの設定もできるので、損切りのタイミングを失敗してリスクが拡大するのも防げます。
1,000通貨単位の少額から始めることができ、取引手数料も無料。
コストやリスクを抑えて取引がしたい初心者の方にピッタリの自動売買ツールといえます。
アイネット証券 ループイフダン使い方のポイント
ループイフダンは小さな利益で決済しつつ、常にポジションを持ち続けるという仕組みです。
そのため、一方的な上昇相場となっているケースを除き、評価損を抱えてしまいます。
このような評価損は常に発生するものと割り切り、急激な相場変動がおこったとき以外は、気にしないようにしましょう。
ループイフダンは自動売買ツールなので、毎日確認する必要はありません。
ただし、円安から円高になり為替相場の変動がはじまったと感じたら、買いから売りへ変更する等、柔軟に設定を見直すと損失は軽減できるはずです。
自動売買を利用するのに知っておきたい基礎知識
FX自動売買を利用する場合、頻繁にみかける専門用語は次の通りです。
- FX自動売買ツールの名称
- 勝率
- プロフィット・ファクター
- 最大ドローダウン
- トレード回数
- ペイオフレシオ
- 平均保有期間
これらの用語はFX自動売買を行う際、事前に把握しておいた方が良い基礎知識です。
FX自動売買ツールの名称
FX自動売買ツールは実のところ統一した名称がありません。
FX会社やサイトごとで呼び方は以下のように異なります。
- 自動売買の取引ルール:「自動売買ロジック」「自動売買アルゴリズム」等
- 売買するシステム:「自動売買システム」「自動売買プログラム」等
さらに、売買するシステムはMetaQuotes社が開発したものをEA(エキスパート・アドバイザー)と呼び、Tradency社が開発したものは「ストラテジー」と呼称します。
勝率
期間中のトレード回数で、利益が出たトレードが何回あったのかを示した割合です。
計算式は「利益が出たトレード回数÷総トレード回数」で算出します。
ただし、勝率だけにこだわらず期間の損益率や利益確定(利確)・損切り額もしっかり確認し、損失の回避も重視した方が安定した利益を確保できるはずです。
プロフィット・ファクター
略して「PF」とも呼ばれ、期間中の総利益・総損失の割合を指します。
計算式は「総利益÷総損失」で算出します。
例えば計算をすれば下表のように評価できます。
総利益・総損失 | PFの数値 | 収支の状況 |
---|---|---|
総利益1,500pipsで総損失1,000pipsの場合 | 1.5 | 収支がプラス |
総利益1,000pipsで総損失1,000pipsの場合 | 1.0 | 収支が0 |
総利益500pipsで総損失1,000pipsの場合 | 0.5 | 収支がマイナス |
最大ドローダウン
略して「最大DD」とも呼ばれ、一番大きい下落幅を指します。
自動売買システム(アルゴリズム)の最大損失が、どの程度発生するかを知るための指標として使用されます。
この最大ドローダウンを参考にして、利用する投資資金を算出してみましょう。
トレード回数
期間中の総トレード回数(取引回数)を指します。トレード回数の数値が大きければ大きいほど、運用成績について偶然ではなく必然である可能性が高いと推測されます。
逆に、回数が少ないと信頼性の高い自動売買システム(アルゴリズム)とはいえないので注意しましょう。
ペイオフレシオ
「平均損益比」とも呼ばれ、期間中の平均利益と平均損失の割合を指します。
計算式は「平均利益÷平均損失」で算出します。
例えば計算をすれば下表のように評価できます。
平均利益・平均損失 | ペイオフレシオ | 収支の期待値 |
---|---|---|
平均利益100pipsで平均損失50pipsの場合 | 2.0 | 収支の期待値は大きい |
平均利益50pipsで平均損失50pipsの場合 | 1.0 | 収支の期待値0 |
平均利益25pipsで平均損失50pipsの場合 | 0.5 | 収支の期待値は小さい |
1回の取引で想定する利益、および損失の期待値がどれくらいかを知るために計算します。
ただし、ペイオフレシオは勝率との関係に注意しましょう。
なぜなら、ペイオフレシオが高いと勝率は低く、逆にペイオフレシオが低ければ勝率は高くなる傾向があるからです。
そのため、ペイオフレシオと勝率の両方をトレードの参考にしましょう。
平均保有期間
利益または損失の確定まで、どの程度の期間、ポジションを保有していたかの平均について示したものです。
平均保有期間を分析すると、例えば次のような傾向がわかります。
- 利益は小さいが、勝ちトレードの保有期間が長い:含み損を長期で抱える傾向
- 利益は大きく、勝ちトレードの保有期間が長い:損失が小さく負けトレードの保有期間は短い
FX自動売買に関するよくある質問
FX自動売買のメリットは?
- 取引チャンスを逃さない
- 感情に左右されずに取引できる
- 専門的な知識がなくても売買できる
自動売買なら、24時間動いているFX市場で売買チャンスを逃さず取引が可能です。
また、設定したルールに従ってシステムが機械的に売買してくれるため、個人的な感情に左右されないのもメリット。
裁量取引のように、マーケット情報やそれを分析する知識も不要です。
FX自動売買のデメリットは?
FX自動売買は、どんな場面でも臨機応変に対応できるわけではありません。
相場が急変した場合には損失が出るということは理解したうえで利用しましょう。
初心者におすすめの自動売買ツールは?
損益ランキングや利用者ランキングを参考して選べるため、FXの知識がない初心者の方でも失敗なく始められます。
初心者向けの自動売買を選ぶポイントは?
- 少額取引が可能か
- 取引手数料の有無
- 選択型・リピート型ツールかどうか
少額取引ができないと、求められる必要証拠金も大きくなってしまいます。
トライオートFXやiサイクル2などの、1,000通貨単位から取引できる自動売買ツールがおすすめです。
また、自動売買によっては、通貨ペアを購入するとき、売却するときに手数料が発生します。
取引手数料が無料であれば、コストを抑えた取引が可能です。
初心者の方に使いやすいのは、選択型のツールです。
自分のレベルや投資目的に合った自動売買を選ぼう
- インヴァスト証券 トライオートFX
- インヴァスト証券 マイメイト
- マネースクエア トラリピ
- トレイダーズ証券 みんなのシストレ
- 外為オンライン iサイクル2
- アイネット証券 ループイフダン
今回紹介した自動売買ツールは、どれも設定が簡単で初心者の方でも使いやすいものばかりです。
少額から始められるので、大きな損失を出したくない方にもおすすめ。
取引手数料が無料のサービスやスプレッドが狭いサービスを選べば、コストを抑えた運用が可能です。
それぞれの自動売買の特徴をチェックして自分に合う自動売買を見つけてみてください。