2022.08.03 更新
子どもが「今日、学校でお金についての授業があって面白かった!」と教えてくれて。実際、子どもたちはお金についてどんなことを学んでいるんでしょうか?
お金についての勉強を面白いと感じられるのは、素晴らしいことですね!現在は、文部科学省の定めた「学習指導要領」の改訂時に、子どもへの金融教育についての項目が追加されたことで、年代に応じて段階的なプログラムが実施されているようです。
へえ~。大人になって、家のローンを組んだり、保険の加入を検討する時に「ああ、学校でお金について教えてくれれば良かったのに…!」と思ったことが何度もあるので、今の子ども達が羨ましいですね。
そうですよね。でもお金について学び始めるのに遅すぎることはないんですよ。子ども達への金融教育が始まったことをきっかけに、私たち大人も改めてお金の基礎について勉強してみるのもいいかもしれません。
確かに。でもどうしてもお金のことって難しそうで、とっつきにくいな…。
それでは、まずは子どもたちが今どのような金融教育を受けているのか。そして私たち大人は、どのような考え方でお金について学んでいけばいいのかをご紹介します。
■ 目次
・1.「子どもの金融教育」とは?
・2.どのような教育プログラムが組まれているの?
・3.お金について学ぶのに手遅れはない!成人の方も子ども達の金融教育が開始したのを機に学んでみよう
・4.金融商品の活用を検討する時には、お金のプロに相談するのが一番!
1.「子どもの金融教育」とは?
子どもの金融教育とは、2020年4月から開始された教育のことです。
これは、文部省が定めている、学校での教育プログラムの基本となる「学習指導要領」が改訂されたことに基づいています。
実際に、この改訂を受けて、小学校では2020年度から金融教育が開始し、中学校は2021年度から、高校は2022年度から金融教育がスタートしました。
金融教育が教育プログラムに組み込まれたといっても、「国語」「数学」のように、単独の科目として「金融」という科目が新たに設けられたわけではなく、「社会」「公民」や「技術・家庭科」などの既存の科目の中に組み込まれています。
この金融教育では、学年に応じて「お金の大切さ」「お金の使い方」「お金の運用」「お金の役割」について、子どものうちから体験的な学習を通じて学ぶことができます。
◆どうして金融教育が取り入れられたのか?
[理由①]成人年齢の18歳への引き下げ
理由の一つとしては、2022年4月から成人年齢が20歳から18歳に引き下げられたことが関係していると言えるでしょう。
成人年齢が引き下げられることで、18歳になった時点で不動産の契約などが可能となり、できることが増える一方で、責任を負う機会も増えることになります。
ただ、成人といえども、まだまだお金に関する知識や判断能力が低い若年層ですから、金融トラブルに巻き込まれる機会が増加することが懸念されています。
そのため、子どものうちから「金融リテラシー」を身に付けるため、「学習指導要領」が改訂され、子どもへの金融教育のプログラムが追加されました。
[理由②]海外では以前から子どもの金融教育が盛ん
また、海外では以前から子どもへの金融教育に力を入れている国も多く、日本では後れをとっている状態だったのをご存知でしょうか?
例えばアメリカでは、1980年代後半には金融教育のプログラムを提供するための非営利団体が立ちあげられ、現在でも団体のプログラムをもとに子どもたちへの金融教育が実施されています。
とある団体が提供しているプログラムでは、幼稚園から高校卒業までの間に「金融に関する責任と判断」「収入と職業」「お金の管理と計画」「信用と負債」「リスク管理と保険」「貯蓄と投資」という6分野を学ぶことになっています。
このように海外では、なんと約40年も前から子どもの金融教育が開始されていました。
日本では、大人の方もなかなか知らないような金融知識でも、海外の小中学生の子どもにとっては「勉強して知っている当たり前の知識」なのかもしれません。
世界基準で見てみると、日本での金融教育スタートは、やっと始まった大切な教育プログラムと言えますね。
参考:損保総研レポート 第101号 2012.10「米国の学校における金融教育の動向
-保険教育の取組を中心に-」
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2.どのような教育プログラムが組まれているの?
それでは、実際に日本の金融教育においてはどのようなプログラムが組まれているのでしょうか。
プログラムは、「学習指導要領」をベースとして、「幼稚園」「小学校」「中学校」「高等学校」の学年ごとに必要最低限な金融リテラシーの内容が組み込まれています。
ここでは、幼稚園~高校までのプログラム事例をご紹介します。
◆幼稚園のプログラム事例
幼稚園では、「お金って何?」「お金で何ができるの?」というところから、学習がスタートします。
とある幼稚園では、園児たちがお店屋さんごっこを通じて、おもちゃのお金と自分の欲しい商品を交換し、お金の使い方を学んでいるようです。
また、お金を支払う際にお釣りが出るということも学び、どのように支払えばお釣りが出ずに済むのかということも体験学習しています。
◆小学校のプログラム事例
小学校では、お金の使い方だけでなく、「お金を大切に使う」ということを学習します。
とある小学校では、お金の使い方と買い物を通じて、お金の大切さや、限りあるお金を計画的に使う方法を学びます。
また、「もしも間違って商品を買ってしまったら」というシチュエーションを想定し、返金などの仕組みを通じて「売買契約」がいつ成立するのかという考え方、また売買そのものの意味を学んでいるようです。
賢い消費者になるために、買い間違いというお金にまつわるトラブルまで想定しているのですから、驚きですよね。
◆中学校のプログラム事例
中学生になるとさらにお金の複雑な仕組みについて学びます。
中学校では、今まで消費者目線で捉えていた「お金」を、企業側の目線で見ることを学びます。
例えば、ある中学校では社会科目の一環に金融教育が組み込まれ、子どもたちが自分たちで会社を起業したと想定し、模擬体験のなかで企業や社会の仕組みを学ぶようです。
自分が立ち上げた企業の経営者として、どのようにお金を管理し経営するのか、どのようなものごとに費用が掛かり、どのように利益を生み出すのか。ある種、経営学に近いプログラムの事例と言えますね。
また、別の中学校では技術・家庭科目の一環として金融教育の要素を組み込み、消費者被害や契約の仕組み、現在のキャッシュレス化の流行に伴ってどのような売買方法が生まれているのかを学んでいます。
◆高校のプログラム事例
高校生になるとさらに難易度が上がります。高校では、人生における長期的な目線でお金について考える能力を、プログラムで養います。
とある高校では、子どもたちが今後の自身のライフプランを想像し、マネープランを計画するという体験ゲーム式の授業が実施されました。
体験ゲームの内容は、まず、将来自分は「結婚する」「結婚しない」というどちらかの選択肢を選び、選んだ選択肢から想像できる収入や支出を試算します。
そして、30代が終了する時点で、それぞれどれぐらい貯金できているのかを予想するというものです。
「結婚する」を選んだ場合でも、30代までに子どもが産まれているのかいないのか、マイホームを持つのか持たないのかによっても、貯まる貯金額は大きく変わってくるでしょう。
子ども達はこの体験ゲームを通じて、お金によって人生を豊かにすることもできる一方で、お金で失敗してしまうこともあることを学びます。
そして、お金にネガティブな意味で振り回されないためには、ゲームで体験したようにライフプランを立てたうえで計画的にお金を使うこと、そして金融知識を得ることの大切さを学習します。
このように、幼稚園から高校における期間で、それぞれの年齢ごとのレベルに応じた体験学習や座学の授業を通じて金融教育が実施されているのです。
参考: 金融広報中央委員会「金融学習ナビゲーター」、金融広報中央委員会「2021年度 金融教育公開授業」
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3.お金について学ぶのに手遅れはない!成人の方も子ども達の金融教育が開始したのを機に学んでみよう
上記で、日本で行われている子どもの金融教育の一例をご紹介しました。
高校にもなると、ライフプランを考えたうえでお金のシミュレーションをしているのですから、驚きですよね。
「お金について学ぶ」のに、手遅れということはありません。
大人の方も、今からでもお金について学び、金融リテラシーを高めることで今後の人生をより安心できるものに、また豊かにすることができるでしょう。
…とはいえ、いきなり今から「お金について勉強しよう!」というのも、ハードルが高いなと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
最初から金融全体の知識を勉強するのではなく、まずは自分目線でお金について考えてみると、お金に関する勉強に入りやすくなるかもしれません。
ここでは、気軽にお金について学ぶコツについてご紹介します。
◆①家計の収支を一度見直してみたり、今後のライフプランを立ててみよう
まず、現状の家計の収入・支出がどれぐらいなのかを確認してみましょう。
もし、あまり現状の家計について把握できていない場合は、これを機に家計簿を記録してみるというのも大きな一歩です。
見つめ直してみると、削減できそうな固定費があったり、もう少し貯蓄に回せそうなお金も見つけることができるかもしれません。
また、現在の状況だけでなく、今後のライフプランを考えてみるのも大切です。
ライフプランを想定することで、必要なお金がいくらなのか、また今の貯蓄や資産ではどれぐらい足りていないのかを把握することができます。
子どもがいる場合は、進学先が公立か私立かによってもかかる教育費は大きく異なります。
また、大きな買い物としてマイホームや車の購入を検討しているのかなども、今後のライフプランを考える上で考慮しておいたほうがよいでしょう。
また、人生におけるリスクもあります。
もし失業してしまった場合、その期間収入は途絶えてしまうため、どのように担保するのかも考えておいた方がいいかもしれません。
さらに、老後に必要な生活資金は年金だけで足りるのかも、近年ではライフプランを考えるうえで重要なポイントです。
◆②必要なお金を準備するためには、どのような方法があるかを考えてみよう
お金を準備する方法としては、主なものに「預金」「株式投資」「投資信託」などが挙げられます。
そして実は、生命保険もお金を準備する手段として有効なケースがあります。
病気やケガへの保障だけでなく、積立機能が備わっている保険商品を活用すれば、老後の生活資金などに充てることも可能です。
このように、お金を準備する方法はさまざまあることを知ることが、まずは大切といえます。
公的な「社会保障制度」の確認も忘れずに!
そして、自分自身でお金を貯めたり運用したりするだけでなく、準備するうえで忘れてはいけないのが、公的な「社会保障制度」です。
自分が準備すべきお金を考えた時に、活用できそうな社会保険制度はあるのか、必ずチェックするようにしましょう。
例えば、「将来、結婚して子どもも欲しいけど、子どもを育てるにはお金がかかりそう…」というご不安を持っている方もいらっしゃるかもしれません。
子ども関連で活用できる社会保障制度の一例としては、出産時には健康保険から「出産育児一時金」を受け取ることができ、2022年現在では一児につき42万円が支払われます。
このように、今後の人生で準備するべきお金は全て自分で用意しないといけないということはありません。
活用できる社会制度については、しっかりと活用していきたいですね。
◆③実際にどの金融商品を活用するのか検討してみよう
お金を準備する方法として、一番に思い浮かぶのが「預金」という方は多いと思います。
ただ、お金の準備には預金などでコツコツと貯めるだけではなく、「運用する」という考え方も重要です。
普通預金は手堅い反面、運用という観点ではあまり効果的ではない
2022年現在、銀行の普通預金にお金を預金した場合、利息は1年間で0.001%ほどとなっています。
つまり、口座に100万円を貯金していても、1年間に期待できる利息は10円しかないということです。
そのため預金という方法は、「手堅い」というメリットがある一方、お金を運用しながら増やして準備する、という観点においては、あまり効果的とはいえません。
「運用」という観点では、金融商品を活用しよう
そこで活用できるのが、先ほど「②必要なお金を準備するためには、どのような方法があるかを考えてみよう」の項目でご紹介した、「株式投資」や「投資信託」、また積立機能を備えた「生命保険」などの金融商品です。
【株式投資とは?】
例えば、「株式投資」は証券会社を通じて、企業が発行する株式を売り買いすることで、利益を得る商品です。
株式を買う人が売りたい人よりも多い時に株価は上昇し、反対に売る人が買いたい人よりも多い場合は株価が下落します。
この需要の共有のバランスを見ながら、運用をするのが大きな特徴です。
日々の生活資金に加えて、余裕のある資金がある場合は貯金に回すのではなく、株式投資で長期的な運用を検討してみてもいいかもしれません。
【投資信託とは?】
また、「投資信託」は、投資の専門家に資金を預け、株式や債券などの金融商品に投資し、運用してもらう商品のことです。
『資金に余裕があって投資してみたいけど、どこに投資すればいいか分からない』という方は、お金の運用の専門家に任せてみるのも一つの方法です。
ただし、株式投資に比べて手数料が高くなる点がデメリットと言えます。
【生命保険での積み立てとは?】
そして、お金を運用しながら準備する観点において、意外とあまり知られていないのが積立機能を備えた「生命保険」の活用です。
積立機能を備えた生命保険には、基本的な保険としての保障機能に加えて、将来のための貯蓄ができる機能が備わっています。
保険に加入後、保険会社に支払う保険料の一部を保険会社が運用し、そのお金で満期時の保険金や、途中で解約した際には「解約返戻金」として、受け取ることができます。
運用方法として、保険会社が外貨で運用する保険のことを「外貨建ての保険」と言います。
2022年現在は、日本円よりも外貨の方が、金利が高い状況です。
そのため、日本円で運用するよりも、外貨で運用した方が、良い利回りで運用できる可能性があります。
「保険=保障を持つためだけのもの」ではなく、将来のためのお金を準備する手段の一つとしても、活用できる可能性があることを知っておくと、金融商品を検討する際の幅が広がりますね。
もちろん、保険という観点では、リスクに備える保障を持つことがメインです。
先ほど「①家計の収支を一度見直してみたり、今後のライフプランを立ててみよう」でもご紹介したように、今後どのような場面で「まさか」のリスクが発生するかは、誰にも分かりません。
もし明日交通事故にあって大ケガを負ってしまい、長期間の入院が必要となった場合でも、かかる費用のことを心配せずに治療に専念したいものです。
お金の運用を考える上では、そのようなリスクに備えるための保険に加入しておくといった準備も大切です。
現在はさまざまな金融商品があるので、それぞれどのような特徴があり、自分の目的にあった商品はどれなのかを検討しましょう。
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4.金融商品の活用を検討する時には、お金のプロに相談するのが一番!
さまざまな金融商品を検討する際には、お金のプロの考えを聞いて勉強するのも一つの方法です。
子どもの金融教育のように、教科書や本から学ぶだけでなく、ファイナンシャルプランナーの資格を持った講師の金融セミナーに参加して、具体的な事例を聞きながらお金について学ぶのもいいでしょう。
直近では、オンラインセミナーも数多く開催されています。
自宅からでも気軽に参加できるという点で、お金について学びやすくなっている環境になってきているのかもしれません。
また、実際に直接お金のプロに相談してみるのも、一つの方法です。
金融商品にはそれぞれの特性を活かしたメリットだけでなく、運用上のリスク、つまりデメリットも存在します。お金のプロに相談しながら、ご自身でもメリット・デメリットをしっかり把握したうえで、金融商品を活用することが望ましいと言えます。
「保険テラス」には、保険以外の金融商品についても知識のあるスタッフが在籍している!
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