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認知症とは? 原因・症状・予防方法を解説 | 保険テラス
介護

ポイント
●45歳頃を境に認知症の発症率が高まります。
●介護費や医療費以外にも、家族の生活費についても考えておく必要があります。
●認知症などが原因で、介護が必要となったときに利用できる保障を知っておきましょう。


2025年には、約5人に1人が罹患するといわれているほど、認知症は身近な病気となっており、近年では、比較的若い年齢の方でも認知症を発症するケースも増えてきています。
今回のコラムでは、認知症とはどのような病気なのか、認知症患者やその家族を支える社会保障制度などをご紹介します。

認知症とは

<年齢別にみる若年性認知症の患者数>

認知症とは、なんらかの病気の影響で脳の細胞が死んでしまったり、動きが悪くなることでさまざまな障害が起こり、日常生活に支障が出ている状態のことをいいます。理解・判断力の低下や記憶障害などの影響により、今までできていたこと(家事や買い物など)ができなくなったり、大切なものをとられたなどの被害妄想や、徘徊などが症状としてあらわれます。
厚生労働省の「認知症有病率等調査について 平成25年」 によると、認知症罹患者は350万人~497万人といわれています。
また、近年では若い年齢でも発症する可能性が高くなってきており、18歳から64歳の間にかかる認知症のことを、若年性認知症といいます。
図を見てみると、45歳を境に、認知症を発症する確率が高まっていることが分かります。

出典:厚生労働省 若年性認知症実態調査結果概要(R2.3)

「認知症は高齢者がなる」といった印象から、本人や周囲の人も気づかないことが多くあり、認知機能の低下によって起こる物忘れや失敗などをネガティブに捉えてしまうと、うつ病などの精神疾患を招く可能性もあります。

認知症を発症する原因

認知症には、原因によりさまざまな種類があります。

アルツハイマー型の認知症は、認知症の中でも最も多い病気で、特殊なたんぱく質により、脳細胞が破壊されることが原因で起こります。一部のアルツハイマー型認知症は遺伝するといわれています。
脳血管性認知症は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病が主な原因とされており、脳梗塞や脳出血によって脳細胞に十分な血液が送られずに、脳細胞が死んでしまうことが原因で起こります。

出典:厚生労働省 認知症施策の総合的な推進について

認知症になってしまったら

認知症患者の日常生活の自立度は、「Ⅰ・Ⅱa・Ⅱb・Ⅲa・Ⅲb・Ⅳ・M」の7段階に分かれており、Ⅲ以上になると、介護が必要となります。
また、アルツハイマー型認知症の治療で処方される薬代、脳血管性の認知症の場合は、脳血管障害の治療も同時に進めることがあるため、介護費用に加え、脳血管障害の治療費などが必要となります。
また、一家の大黒柱が若年性の認知症になってしまった場合、働けなくなり収入が減少してしまうことで、お子さまやご家族の将来設計に大きな影響を与えてしまうこともあります。

<日常生活自立度>

出典:厚生労働省 認知症高齢者の日常生活自立度

介護や治療を受けることになったときに利用できる社会保障

≪介護保険負担限度額認定証≫
介護保険施設に入居する、またはショートステイを利用する場合、居住費や食費については自己負担が原則ですが、それらの自己負担の上限を決めて、負担する金額を抑えることができる認定証があります。
自己負担の上限額は4段階に分かれており、具体的な負担額については施設の基準によって変わります。

≪高額介護サービス費≫
公的介護保険のサービスを受ける際は、かかった費用の1割または2割を自己負担することになります。
高額介護サービス費は、1ヶ月の自己負担額の合計が上限額を超えた場合、申請を行うことで超過分の払い戻しを受けることができる制度です。
※詳しくは高額介護サービス費用とは?介護費用の自己負担額を軽減する仕組み | 保険テラスをご覧ください。

<高額介護合算療養費の上限額 70歳未満の方 ※平成27年8月診療分以降>

<高額介護合算療養費の上限額 70歳から74歳までの方>

出典:内閣府 高額介護合算療養費制度 概要 38

その他にも、高額療養費制度や傷病手当金などを利用して、負担額を軽減できることもあります。

認知症の予防法はあるの?

厚生労働省の「認知症予防・支援マニュアル(平成21年度)」によると、園芸や将棋といった趣味で出来るようなものから、ウォーキングや水泳などの運動や、認知機能の向上を目的とした計算ドリルやゲームなどが効果的であるといわれています。

万が一、自身や自身の両親が認知症になってしまったら、治療費の不安だけではなく、今後の生活費などについても考えなければなりません。社会保障制度はもちろん、介護が必要になったときや、働けなくなったときに備えられる民間の保険もありますので、一度考えてみてはいかがでしょうか。

この記事の監修者


石井 伸彦

大学卒業後、大手生命保険会社に入社。保険金部保険金課に所属し、保険金等の支払査定を担当。その後、営業、総務・業務事務・コンプライアンスなど幅広い業務に携わる。在籍中にファイナンシャル・プランナニング技能士、第一種証券外務員、コンプライアンス・オフィサー(金融検定協会)など、様々な資格を取得。業界歴30年以上。
現在は株式会社ETERNALリスク・コンプライアンス部にてコンプライアンス業務全般を取りまとめ、保険コラムの監修なども行っている。
二級ファイナンシャル・プランニング技能士 トータル・ライフ・コンサルタント(生命保険協会認定FP) 証券外務員一種

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