2022.07.15 更新
実は持病が悪化してしまって、仕事を続けられなくなり退職しました。病状が落ち着くまでもう少し時間がかかりそうで…今は貯金を切りくずして生活していますが、保険料の支払いが負担になっています。見直しをして少しでも負担を減らしたいのですが、内容を確認してもらってもいいですか?
もちろんです。証券を一度拝見いたしますね。・・・おや、数年程前に積立型終身保険にも加入されていますね。
確か…死亡保険ですよね?その保険は保険料が高額ですし、もったいないかもしれませんが、解約して少しでも解約返戻金を受け取れたらと思っています。
今解約してしまうと、元本割れしてしまいます。こちらですが、“契約者貸付”という制度をご存じですか?解約返戻金の一部を、保険会社から借りることができる制度です。お客様の場合ですと、加入してから年数も経っているので、解約ではなく、契約者貸付制度を利用するのも一つの方法ですよ。
そんな制度があるんですか?詳しく教えていただけないでしょうか?
■ 目次
・1.不測の事態にも対応できる、積立型保険の「契約者貸付制度」とは
・2.みんな、どういうときに利用しているの?
・3.「契約者貸付制度」利用時の注意点は?
・4.まとめ
1.不測の事態にも対応できる、積立型保険の「契約者貸付制度」とは
「家族が病気になり介護が必要になった」「老朽化が進み家屋の修繕が必要になった」「仕事を辞めざるを得なくなり収入が激減した」など、予測できない事態に直面し、緊急でまとまったお金が必要になるケースがあります。もちろん、そのような事態に備えて保険に加入している方もいると思いますが、それだけでは賄えないケースも多くあります。
そんな時、加入している積立型保険があれば、「契約者貸付制度」で保険会社からお金を借りることができることをご存じですか?
◆契約者貸付制度とは?
契約者貸付制度とは、加入している保険の“解約返戻金”の一部を保険会社から借り入れることができる制度です。
解約返戻金とは、保険を解約した時に払い戻されるお金のこと。金額は、保険商品や、保険の加入期間によって異なりますが、積立型の保険を一定期間加入されているのであれば、解約返戻金が発生します。
*ここに注意*
ただし、中には「無解約返戻金型」の保険もあります。こちらは、解約返戻金をなくす代わりに支払う保険料を安くするタイプのものです。ご加入中の積立保険がどのタイプか、確認してみましょう。
◆対象となる保険はどんな保険?
上記でも触れているとおり、解約返戻金があるのは、積立型タイプの保険です。そのため、契約者貸付ができる保険は、一般的には下記のような保険です。
逆に、掛け捨て型保険といわれる下記のような保険は、解約返戻金がないケースがほとんどでしょう。
ただし、積立型保険であっても、加入期間が短すぎると、解約返戻金自体が貯まっていないため借入を起こせない、ということもあります。または、掛け捨て型保険であっても保険期間が長期のものについては、タイミングによっては解約返戻金があり、契約者貸付ができる商品もあります。
ご自身の保険がどのケースに該当するかどうかについては、加入している保険会社に問合せて確認してみましょう。
◆借入できる限度額は?
では、契約者貸付制度を利用して、どれくらいの額を借入できるのでしょうか?こちらは、各保険会社、さらには保険商品によっても異なりますので一概には言えませんが、解約返戻金の6割~9割が借入限度額と設定されていることが多いようです。
また、実際に借入できる金額については、加入している保険内容によって大きく異なりますので、各保険会社の窓口に問い合わせて確認してみましょう。
*ここに注目*
一般的に金融機関からお金を借りるとなると審査が必要ですが、契約者貸付制度の場合、契約者本人が積立てている解約返戻金の一部から借入するため、審査の必要がありません。金額によっては、電話のみで対応可能な保険会社もあります。
◆借入すると、元の保険内容はどうなるの?
借入をすると、保障が減ってしまうなど、何かペナルティがつくのでは?と思ってしまう方もいるかもしれませんが、お金を借りたとしても、元の保険内容が変わってしまうということはありませんので、ご安心ください。
ただ、借入期間中に保険金・満期金を受け取ったり、解約して解約返戻金を受け取る場合には、元々受け取れる金額から、借入額+利息分は差し引かれるので、注意しましょう。
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2.みんな、どういうときに利用しているの?
“不測の事態”が起こり、緊急でお金が必要になったとき、積立型保険の契約者貸付は、とても便利な制度です。
実際に保険テラスのお客様でも、過去様々なケースでこの契約者貸付制度を利用されたお客様がいらっしゃいますので、ご紹介します。
突然身内にご不幸があり、緊急でお葬式費用が必要になったお客様がいらっしゃり、契約者貸付制度をご利用になられたケースがあります。
このように、まとまったお金が急に必要になったが、すぐに引き出せるお金が手元にないときには、契約者貸付制度を利用するのも一つの方法です。手続きに関しては、金額にもよりますが、3営業日程で処理してもらえる保険会社もあります。詳しい内容については、一度保険会社に確認してみてください。
ご家族のライフイベントなどで出費が多い月が重なり、一時的に保険料の支払いが厳しくなってしまったというお客様が、契約者貸付制度をご利用になられたケースがあります。
保険をそのまま解約してしまうと、多くの場合は支払った保険料よりも解約返戻金が少なくなってしまいます。そんなときには、契約者貸付で借入を行い、そのお金で保険料を支払うということもできるのです。
「わざわざ借入するくらいなら、一度解約してしまった方が良いのでは?」と思うかもしれませんが、一度保険を解約してしまうと保障がなくなってしまいますし、落ち着いたときに新たに加入しなおすとなった場合には、以前よりも加入年齢が上がっている分、保険料も高くなってしまうケースがほとんど。
「保障は引き続き持っておきたい」という方は、そういう方法もあるんだ!ということをぜひ知っておいてください。
3.「契約者貸付制度」利用時の注意点は?
困ったときに役に立つ積立型保険の「契約者貸付制度」ですが、利用にあたってはいくつか注意点もありますので、確認しておきましょう。
◆借入は、利息がかかります
契約者貸付制度は、ご自身が積み立てている解約返戻金から一部を借り入れるという仕組みですが、保険会社に預けているお金を借りるということですので、利息がかかります。
その利率は保険会社や、どのような商品に加入されているか、どの時期に借入をするか等によって異なりますが、カードローンなどよりは低く設定されている商品が多いです。
ただし、利率は福利で計算される、ということを覚えておきましょう。
◆貸付中に万が一のことがあった場合は、保障金額から差しひかれます
先ほどもお話ししましたが、契約者貸付を利用したからと言って、保険金額が減るなど、契約内容そのものが変更することはありませんが、例えば貸付中に万が一のことが合った場合は、保障金額から借入金額+利息分が差し引かれて給付されます。
◆返済が滞り元利金(借入額+利息)が解約返戻金を超えると失効してしまいます
契約者貸付は、返済期限や返済方法なども決まっておらず、保険会社から催促が来ることはありません。借りた本人のタイミングで返すことになるため、返済をしないままでいると、利息額が増えていき、返済額が膨れ上がってしまいます。
ここで、一つ注意が必要です。実は、返済額(元金額+利息)が解約返戻金を超えてしまうと、例え保険料を継続して支払っていたとしても、保険が失効になってしまう可能性があるのです。
借りたものの、そのまま返済を忘れていた…なんていうケースもあります。この制度を活用する際には、「いつまでに返済する」というところまであらかじめ想定したうえで活用することをオススメします。
4.まとめ
いかがでしょうか。
生命保険で補填する万が一の事態は、一般的に「病気になって長期入院する」「亡くなる」などのケースをイメージされる方が多いと思います。
しかし、例えば勤めていた会社が倒産して収入がいきなりなくなってしまった、新型コロナウイルスのような感染症の流行で営業ができなくなったなど、『本当に予測できない事態』に直面した時にも、生命保険の契約者貸付制度は活用ができます。
保険テラスは全国に保険やお金にまつわるご相談ができる窓口を展開しておりますので
保険やお金について少しでも不安がある方、聞きたいことがある方は、ご質問だけでもかまいませんのでお気軽にお立ち寄り下さい。WEB予約は24時間可能です。
保険テラスでは、従業員のマスクの着用・接客ブースのアクリル設置などによる感染防止策を行いながら、お客さまのご相談を承っております。
また、「今は極力外出を控えたい」「子供を連れて店舗に行きにくい」といったお客さまには、オンライン相談サービスも実施しています。
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