2021.10.11 更新

会社の健康診断で乳がんの検診もオプションで受けられるみたいなんですが、なんとなくまだ受けなくてもいいかなと迷っていて…。

確かに「マンモグラフィ検査は痛い」という話も聞いたりすると、少しためらってしまう方もいらっしゃいますよね。でも、実は乳がんは早期発見が治療のポイントになります。なので、健康診断の機会にぜひ乳がんの検診を受けられるのをおすすめしますよ。

やはりそうですよね。同じぐらいの年代の女性がどれぐらい検診を受けてるのかなど、いろいろ気になってるんです。

周りの人がどれぐらい受けているのかも気になりますよね。日本の乳がん検診の受診率や、検診以外の日々のセルフチェックについても詳しく解説いたしますね!
*この記事のポイント*
●日本の乳がん検診の受診率は、年々高くなってきています。
●早期発見・早期治療のためにも、乳がん検診やセルフチェックを心がけましょう。
●ピンクリボン活動を機に、乳がんの正しい知識と早期発見の大切さについて、一緒に考えていきましょう。
毎年10月は「ピンクリボン月間」であることをご存知ですか?
ピンクリボン運動とは、乳がんの正しい知識を広め、乳がん検診や早期発見の大切さを伝えるための啓発活動のことで、全国各地でもピンクリボンにまつわるさまざまなイベントが開催されています。
そのため、今回のコラムでは、乳がん検診やセルフチェックについてお伝えします。

■ 目次
・1.日本の「乳がん検診受診率」は年々高くなっている
・2.乳がんのステージとステージごとの治療法は?
・3.乳がんは早期発見できれば生存率が上がる病気
・4.「乳がん検診」では何をするの?種類や受診料は?
・5.早期発見のためには、日々のセルフチェックも大切!
・6.保険テラスでは、ピンクリボン月間中、乳がんセルフチェックのガイドブックを配布中
・7.まとめ
1.日本の「乳がん検診受診率」は年々高くなっている
皆さんは「乳がん検診」を受診したことはありますか?
現在、乳がん検診は2年に1度の頻度で受診することが推奨されています。
厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると、2019年度の乳がん検診率(全国)は、40歳以上の女性のうち、47.4%が受診しているというデータが発表されています。
国は受診率について、『がん対策推進基本計画』を掲げる中で、受診率を50%以上にすることを目標としています。現在、まだ目標の50%以上には達していないものの、実は日本の乳がん検診受診率は年々少しずつ向上しています。
◆海外の受診率と比較すると、まだまだ低いのが実情
受診率は上がっては来ているものの、実は海外と比較してみるとまだまだ低いというのが実情です。

最も乳がん検診の受診率が高いアメリカでは80.8%、次いで高いイギリスでは75.9%とほとんどの女性が乳がん検診を受診し、早期発見に努めていることが分かります。
参考:厚生労働省(『「がん検診 愛する家族への贈りもの」)
≪豆知識≫日本ではなぜ6割の女性が乳がん検診を受診しないのか?
最近では、有名な芸能人の方が乳がんに罹患されたニュースが報道されるなどの影響で、乳がんや乳がん検診に対する関心は高まってきています。それでもやはり、海外と比べると低い日本の乳がん検診受診率。背景には、「マンモグラフィ検査が痛そう」「検査を受けるのが恥ずかしい」「検査費用が高い」といった乳がん検診の方法へのイメージや費用面がネックになっている方も多いと考えられます。
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2.乳がんのステージとステージごとの治療法は?
一般的に、がんは病気の進行度を「ステージ」で表します。乳がんも病状によって、ステージ0からステージ4までのステージに分類されます。
乳がんのステージは、しこりの大きさやリンパ節転移の有無などによって分類され、軽度のものは0、重度のものが4となります。

◆ステージで異なる乳がんの治療法
①ステージ0(非浸潤がん)の治療法
早期に発見することのできたステージ0の非浸潤がんであれば、基本的に乳房温存手術での手術が可能です。手術後は、薬剤も使用せずともほぼ全完治することができます。
ただし、ステージ0であっても、取り残しのリスクを防ぐためという理由や、乳管内部におけるがん細胞の範囲が広い場合、乳房全切除術が必要になるケースもあります。
②ステージⅠ・Ⅱ・ⅢAの治療法
まず、腫瘍の大きさが小さい場合には、乳房温存手術が可能です。病状に応じて外科手術と放射線治療、薬物療法を組み合わせながら治療を行います。腫瘍が大きい場合は、まず手術前に薬物療法を行い、腫瘍を小さくして乳房温存手術が適用できるか判断します。乳房温存手術が不可能な場合、乳房全切除術によって治療が行われます。
③ステージⅢB・ⅢCの治療法
ステージⅢB・ⅢCの場合、がんの進行が乳房だけでなく他部位やリンパ節に転移している可能性が高い状態です。手術だけでは、がん細胞を取り除くことが難しいため、主に薬物療法で治療するケースがほとんどです。薬物療法により腫瘍が小さくなった場合には、外科手術や放射線治療などの局所治療を行うこともあります。
④ステージⅣの治療法
ステージⅣの場合、主な治療方法は薬物療法となり、外科手術を行うことができません。これは、「遠隔転移(=乳房から離れた部位に乳がんが転移している状態)」により、薬物で全身に潜むがん細胞を根絶するためです。
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3.乳がんは早期発見できれば生存率が上がる病気
国立がん研究センターの調査によると、乳がんにかかった人の「10年生存率」は87.5%と発表されています。
ステージごとに見てみると、早期発見できたステージⅠの方が99.1%と生存率は高く、ステージⅣに近づくにつれて16.0%に下降しており、ステージの進行に合わせて生存率は低くなります。

また乳がんは他のがんと比べて生存率が高く、早期発見・早期治療ができれば、治すことのできる病気です。
早く発見することさえできれば怖い病気ではありません。そのためには、定期検診や日々のセルフチェックがとても重要です。
参考:国立研究開発法人国立がん研究センター(「がん診療連携拠点病院等院内がん登録2008年10年生存率集計報告書」)
4.「乳がん検診」では何をするの?種類や受診料は?
乳がんは、いかに早期発見・早期治療できるかが完治のポイントとなります。そのためにも2年に1回の定期健診の受診が推進されていますが、まだまだ乳がん検診がどのようなものかは知らないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、乳がん検診にはどのような種類があるのか、またそれぞれどれぐらいの費用がかかるのかを解説いたします。
◆主な乳がん検診の方法は4パターン
乳がん検診方法は、代表的に「問診」「視触診」「マンモグラフィ検査」「超音波(エコー)検査」が挙げられます。
<①問診>
初経の年齢や妊娠・出産経験の有無、前回の月経の状況や生理周期などについて、乳房に痛みやかゆみなどがあるか、乳房の病気にかかったことがあるか、家族に乳がんを経験したことがある人はいるか、今までに乳がん検診を受けたことがあるかなどをチェックします。
<②視触診>
左右の乳房に差がないか、胸のしこりやひきつれがないか、脇の下にしこりがないか、リンパ腺が腫れていないかなどを、指の腹で触ってチェックします。
<③マンモグラフィ検査>
マンモグラフィとは、乳房専用のX線撮影のことです。乳房をプラスチックの板で斜めに圧迫し、薄く引き延ばして撮影します。自分で触るだけだとわかりにくい小さなしこりや、しこりになる前の初期症状を見つけ出すことができるので、乳がんの早期発見に非常に適しています。
ただし、40歳未満の若い方は、乳腺の濃度が密なため、マンモグラフィだけでは見落とされてしまうこともあります。
また、妊娠している方は、胎児への放射線の影響を最小限に抑える必要があるので、事前に医師に伝えておきましょう。
<④超音波(エコー)検査>
乳房に超音波を当て、その反射を白黒の画像にして、異常があるかどうかを検査します。超音波検査は、40歳未満の若い方にも適しており、放射線を使わないので妊娠している方でも安心して受けることができます。
乳がん検診や乳がんに関する検査は、「乳腺科」「乳腺外科」「乳腺外来」のある総合病院で受けることができます。病院、またはお住まいの地域によって受けられる検査が異なることもありますので、事前にホームページなどで確認しておくことをおすすめします。
◆乳がん検診の費用はどれぐらい?
乳がん検診の費用は、個人的に全額自己負担で受けたのか、会社負担の健康診断で受けたのか、自治体の検診で受けたのかによって異なります。
もし全額自己負担で受けた場合、①~④の「問診」「視触診」「マンモグラフィ検査」「超音波(エコー)検査」を全て受けると、検査費用は約1万円ほどとなります。
マンモグラフィ検査は5,000円前後、超音波検査は4,000円前後で受診できるケースがほとんどです。
40歳以上の方は、2年に1度、自治体によって対象者に「乳がん検診無料クーポン」が配布され、地域で実施されている乳がん検診を受けることが可能です。
お住まいの地域で乳がん検診を行っているのか、ぜひホームページなどでチェックしてみましょう。
また、日々のセルフチェックなどで異常を感じ、病院の診察を経て乳がん検診の受診が必要だと診断された場合は、乳がん検診の費用は健康保険(3割負担)の適用となります。
◆乳がん検診を受けて「要精密検査」だった場合、どうしたらいいの?
乳がん検診を受け、結果が「要精密検査」だった方は、さらに詳しい検査を行います。
しかし、「要精密検査」という結果は、必ずしも乳がんであるとは限りません。
不安な気持ちを抱えたまま過ごすのではなく、早めに病院で診てもらいましょう。
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5.早期発見のためには、日々のセルフチェックも大切!
乳がんの早期発見のために、定期検診だけでなく、ぜひ行っていただきたいのが毎日のセルフチェックです。
乳がんは自分で触って見つけることができる病気なので、少しの変化にも気付けるよう、セルフチェックを習慣付けましょう。
≪お風呂に入る前に、鏡でチェック!≫

①まずは両腕を下げた状態で、左右の乳房の形を確認します。
②両腕を上げて、正面、側面、斜めから乳房を観察します。
③乳房を、指の腹でまんべんなく触り、下記の項目をチェックします。
□乳房の変形や左右差がないか
□しこりがないか
□湿疹がないか
□ひきつれがないか
□えくぼのようなへこみやくぼみがないか
□ただれがないか
□乳房から血のような分泌物が出ないか
④脇の下も触ってみて、しこりがないか、リンパ節が腫れていないかをチェックします。
≪お風呂に入っているときに、手で触ってチェック!≫

①乳房の凹凸をわかりやすくするために、手に石けんをつけます。
②片方の腕をあげて、手で「の」の字を書くように乳房の表面を触り、しこりがないか、乳房の一部が硬くないかをチェックします。
③脇の下にも手を入れ、しこりがないか、リンパ節が腫れていないかをチェックします。
※寝る前に、ベッドの上で同じようにチェックする方法もあります。
セルフチェックは毎月、生理の1週間後に行うことをおすすめします。 閉経後の方は、月に1回、日にちを決めて行いましょう。

6.保険テラスでは、ピンクリボン月間中、乳がんセルフチェックのガイドブックを配布中です
毎年10月のピンクリボン月間では、都内のタワーや建物などがピンク色にライトアップされたり、最近ではさまざまな企業がSNSを利用して、ピンクリボン活動をより身近なものとして発信しています。
保険テラスでも、毎年、ピンクリボン月間には乳がんに関する冊子での情報発信や保険テラス店頭での乳がん触診キットを用いた啓蒙活動など、さまざまなキャンペーンを開催してきました。
過去には、日本対がん協会などが主催する『ピンクリボンフェスティバル』におけるノベルティのデザインコンテストで入賞したり、運営本部の拠点である神戸市で開催された『ピンクリボンスマイルウォーク』に参加し、社員が乳がん撲滅の願いを載せたメッセージ付のピンクの風船を手に”発信者”として歩くなど、長年乳がん検診の啓蒙活動に取り組んできました。
そして、2021年10月のピンクリボン月間では、保険テラスの店頭に乳がん触診キットを展示し、セルフチェックのポイントが記載されたミニブックを配布しています。(※一部の店舗を除く)乳がん触診キットでは、実際に乳がんのしこりに触れて確認することで、しこりができた場合どれぐらいの大きさ、固さなのか、リアルに体験いただくことができます。どなたでもお気軽に体験いただけますので、自分自身の健康のため、また大切なご家族の命を守るために、ぜひこのピンクリボン月間をきっかけにご参加くださいね。
7.まとめ
乳がんは、早期に見つけて、早期に治療すれば、8割以上の確率で治すことができるといわれています。
この機会に乳がんについて知り、早期発見のためにも乳がん検診やセルフチェックを始めてみてはいかがでしょうか。
保険テラスでは、従業員のマスクの着用・接客ブースのビニールシート設置などによる感染防止策を行いながら、お客さまのご相談を承っております。
また、「今は極力外出を控えたい」「子供を連れて店舗に行きにくい」といったお客さまには、オンライン相談サービスも実施しています。
保険やお金について少しでも不安がある方、聞きたいことがある方は、ご質問だけでもかまいませんのでお気軽にお立ち寄り下さい。
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