日本では、女性のがんの中で患者数が最も多いのが乳がんです。
乳がんの患者数は増え続けており現在、約16人に1人の女性が乳がんを経験するといわれています。
乳がんが社会問題化している米国では約8人に1人の女性が乳がんにかかっています。
日本人女性が乳がんになる確率は、現在のところ米国よりも低い水準ですが、食生活の欧米化などの環境変化を受けて、近い将来、米国並みになるという専門家もいます。
実際、日系アメリカ人女性が乳がんになる確率は、米国女性の平均値とほとんど同じ水準です。
年齢別にみた乳がんの発症率は、下図のようになっています。日本人女性では、発症率は50歳前後で最大となり、閉経後に低下します。図から、年々、乳がんの発症率が高まってきており、また閉経後の低下もなだらかになってきていることが読み取れると思います。
その理由として、食生活の欧米化、閉経後の肥満が関与すると考えられています。
乳がんの発生・増殖には、女性ホルモンであるエストロゲンが重要な役割を担っています。
閉経後に乳がんの発症率が低下する理由としては、閉経により卵巣から分泌されるエストロゲン濃度が下がるためといわれています。
しかし、閉経後は、副腎から分泌されるアンドロゲンというホルモンが、脂肪細胞に含まれるアロマターゼという酵素によってエストロゲンに変換されます。
中年以降の日本人女性の肥満が増え、肥満の増加と平行して、閉経後の乳がん発症率が年々高まってきていると乳がんの専門家は指摘しています。