保険コラム

老齢年金ってどんな仕組み?老後のために押さえておきたい老齢年金の基礎知識

お金
2017年 01月16日

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2017年 01月16日
老齢年金ってどんな仕組み?老後のために押さえておきたい老齢年金の基礎知識

老齢年金の基礎知識
ポイント
  • 年金保険料を支払っていると、高齢になったとき老齢年金を受け取ることができます。
  • 受け取れる老齢年金の種類は、加入していた年金制度によって決まります。
  • 老齢年金は原則65歳から受給できます。
老後の生活を送るにあたって、生活費の大きな支えになるのが「老齢年金」です。
老齢年金とは、高齢になった時に受け取れる年金です。
老後のセカンドライフに備えて、受け取れる老齢年金の種類や仕組みをしっかり押さえておきましょう。

受け取れる老齢年金の種類は?

老齢年金を受給するにあたって重要なのが、どの年金制度に加入していたかです。
現在日本には国民年金と厚生年金の2つの制度があります。

国民年金
加入する人 自営業者、学生、専業主婦などの20歳以上60歳未満の国内在住者
支払う保険料 1人一律の保険料
平成28年度は月額16,260円、平成29年度は月額16,490円
※会社員・公務員に扶養されている妻(夫)は負担なし
支払期間 原則として20歳から60歳に達するまでの40年間
受け取れる老齢年金 老齢基礎年金
厚生年金
加入する人 会社員、公務員、教員、船員など※国民年金にも同時に加入する
支払う保険料 会社員の場合
平成28年度9月から29年度8月までは月給・賞与ともに9.091%
平成29年度9月以降は9.15%で固定される
※公務員・教員は共済組合ごとに保険料率が異なる
※同額を勤務先が負担している
支払期間 在職中(最長70歳になるまで)※20歳未満の人も支払う
受け取れる老齢年金 老齢基礎年金・老齢厚生年金
※出典:生命保険文化センター
国民年金に加入している方は老齢基礎年金、厚生年金に加入している方は老齢基礎年金と老齢厚生年金を受給することができます。

老齢年金を受給するためには?

老齢年金を受給するためには、それぞれ一定の条件を満たす必要があります。
老齢基礎年金
・60歳までに原則として最低でも25年以上(平成29年4月からは10年に短縮される予定)国民年金保険料を納めていること(受給資格期間)
※受給資格期間には、保険料を免除された期間も含まれます。
※生年月日によっては、25年未満でも受給できる特例があります。
老齢厚生年金
・老齢基礎年金の受給資格(原則25年以上加入)を満たしていること
・厚生年金に1ヶ月以上加入していること
※生年月日によっては、厚生年金に1年以上加入していると60代前半に「特別支給の老齢厚生年金」または「報酬比例部分」を受けることができる場合があります。

老齢年金は何歳から受け取れるの?

老齢基礎年金 65歳から一生涯
※60歳から繰上げ、70歳まで繰下げの支給開始もできる
老齢厚生年金 支給開始年齢は、生年月日に応じて段階的に61歳から65歳へと引上げられている
※60歳から繰上げ、70歳まで繰下げの支給開始もできる
老齢基礎年金
65歳から一生涯
※60歳から繰上げ、70歳まで繰下げの支給開始もできる
老齢厚生年金
支給開始年齢は、生年月日に応じて段階的に61歳から65歳へと引上げられている
※60歳から繰上げ、70歳まで繰下げの支給開始もできる
老齢年金の支給は原則65歳からですが、繰上げ支給や繰下げ支給等を請求すると、受給開始時期をずらすことができます。
繰上げ支給とは
老齢基礎年金は通常65歳から支給されますが、60歳から65歳になるまでの間に請求をすると、「老齢基礎年金の繰上げ支給」をすることができます。
しかし、繰上げ支給をすると、年金額に一定の減額率をかけて減額されることになります。減額率は繰上げ1ヶ月につき、0.5%となっており、1ヶ月単位で繰上げすることができます。
繰上げ支給の請求をした時点に応じて年金が減額され、その減額率は一生変わりません。
「老齢厚生年金の繰上げ支給」 をする場合は、老齢基礎年金と老齢厚生年金が同時に繰上げされることになります。
また、老齢基礎年金の繰上げと同様、1ヶ月繰り上げるごとに0.5%減額 されます。
繰下げ支給とは
老齢基礎年金を請求していない人が、65歳を過ぎてから申し出をすると、「老齢基礎年金の繰下げ支給」をすることができます。
繰下げ支給をすると、年金額に一定の増額率をかけて増額されることになります。増額率は繰下げ1ヶ月につき、0.7%となっており、1ヶ月単位で繰下げることができます。
「老齢厚生年金の繰下げ支給」 をする場合は、1ヶ月繰り下げるごとに0.7%増額 されます。
また、繰上げ支給とは異なり、老齢基礎年金と老齢厚生年金はそれぞれ繰下げ時期を選択できます。

老齢基礎年金の計算方法は?

老齢基礎年金は、保険料を納めていた期間(保険料納付済月数)と保険料の納付を免除されていた期間(保険料免除月数)に基づいて計算されます。
免除期間分は、4段階の程度に応じて年金額が減額されます。
老齢基礎年金の計算方法

老齢基礎年金の計算方法
※出典:日本年金機構

老齢厚生年金の計算方法は?

老齢厚生年金は、厚生年金に加入していた期間と、その期間中の給与や賞与の平均(平均標準報酬月額・平均標準報酬額)に基づいて計算されます。
昭和36年4月1日までに生まれた男性の方と昭和41年4月1日までに生まれた女性の方
昭和36年4月1日までに生まれた男性
昭和41年4月1日までに生まれた女性
昭和36年4月1日までに生まれた男性と昭和41年4月1日までに生まれた女性は、65歳に満たなくても老齢年金をもらい始めることができます。これを「特別支給の老齢厚生年金」と言います。
特別支給の老齢厚生年金を受け取るためには、以下の条件を満たしている必要があります。
・昭和36年4月1日までに生まれた男性であること
・昭和41年4月1日までに生まれた女性であること
・老齢基礎年金の受給資格(原則25年以上加入)を満たしていること
・厚生年金に1年以上加入していたこと
・60歳以上であること

※生年月日と性別によって支給開始年齢が異なります。
特別支給の老齢厚生年金には、定額部分報酬比例部分があり、その合計額が65歳未満でもらえる年金額になります。
<例>昭和20年生まれの男性の場合
特別支給の老齢基礎年金の例
【特別支給の老齢厚生年金の計算方法(平成28年4月現在)】

①定額部分 = 1,626円×支給率×加入月数

1,626円×支給率×加入月数
②報酬比例部分 = 
報酬比例部分の計算方法報酬比例部分の計算方法
[定額部分の支給率と報酬比例部分の乗率A・B]

生年月日 支給率 乗率A 乗率B
昭和16年4月2日~昭和17年4月1日 1.170 7.657 5.890
昭和17年4月2日~昭和18年4月1日 1.134 7.543 5.802
昭和18年4月2日~昭和19年4月1日 1.099 7.439 5.722
昭和19年4月2日~昭和20年4月1日 1.065 7.334 5.642
昭和20年4月2日~昭和21年4月1日 1.032 7.230 5.562
昭和21年4月2日以後 1.000 7.125 5.481
③特別支給の老齢厚生年金 = ①定額部分 + ②報酬比例部分
③特別支給の老齢厚生年金 =

①定額部分 + ②報酬比例部分
昭和36年4月2日以後に生まれた男性の方と昭和41年4月2日以後に生まれた女性の方
昭和36年4月2日以後に生まれた男性
昭和41年4月2日以後に生まれた女性
昭和36年4月2日以後に生まれた男性と昭和41年4月2日以後に生まれた女性は、厚生年金に1ヶ月以上加入していれば、65歳から老齢基礎年金に上乗せして老齢厚生年金を受給することができます。
受給できる老齢厚生年金の金額は、特別支給の老齢厚生年金の②報酬比例部分の年金額と同じです。
老齢基礎年金は加入月数によって受取金額が変わります。
加入期間25年以上という条件を満たしたからといって満額を受け取れるわけではありません。
老齢厚生年金は、加入期間と給与によって年金額が変動するため、その人によって受け取れる年金額が変わります。
毎年1回、誕生月に日本年金機構から届く「ねんきん定期便」には、これまでの年金加入期間や加入実績に応じた年金額などが記載されていますので、必ず確認しておきましょう。

このコラムは2017年1月現在のデータに基づいて作成されています。

 

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