保険コラム

障害年金とはどんな制度?もしものときに備えて知っておきたい障害年金の基礎知識

お金
2017年 02月13日

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2017年 02月13日
障害年金とはどんな制度?もしものときに備えて知っておきたい障害年金の基礎知識

障害年金とは~障害年金の基礎知識~
ポイント
  • 病気やケガなどによって障害が生じてしまった場合は、障害年金を受け取ることができます。
  • 受け取れる障害年金の種類は、加入している年金制度によって決まります。
  • 「障害の程度」によって決まる障害等級で、受け取れる金額が変わります。
予期せぬ事故や病気で障害が生じてしまったとき、いままで通りの生活を送るのが困難になるうえに、生活費に加え医療費もかかるため、経済的負担が大きくなってしまいます。
そのようなときに国から支給されるのが「障害年金」です。
障害年金は、これまでご紹介してきた遺族年金老齢年金と同じく、公的年金制度にある保障機能の一つです。
障害が生じてしまったとき、障害年金としてどのような制度が備えられているのか、確認しておきましょう。

受け取れる障害年金の種類は?

障害年金は障害基礎年金と障害厚生年金に分かれており、遺族年金老齢年金と同様に、加入している年金制度によって受け取れる年金の種類が決まります。
加入している年金 国民年金 厚生年金
受け取れる年金の種類 障害基礎年金 障害基礎年金
障害厚生年金
加入している年金 受け取れる
年金の種類
国民年金 障害基礎年金
厚生年金 障害基礎年金
障害厚生年金
国民年金に加入している方は障害基礎年金、厚生年金に加入している方は障害基礎年金に上乗せして、障害厚生年金を受け取ることができます。

障害年金を受け取るためには?

障害年金を受け取るためには、それぞれ以下の要件を満たしている必要があります。
障害基礎年金 障害厚生年金
国民年金に加入期間中(※)に初診日があること

(※)20歳前や、60歳以上65歳未満(年金に加入していない時期)で、
     日本国内に住んでいる間に初診日がある場合も含まれます。

厚生年金の加入期間中に初診日があること
障害基礎年金
国民年金に加入期間中(※)に初診日があること

(※)20歳前や、60歳以上65歳未満(年金に加入していない時期)で、日本国内に住んでいる間に初診日がある場合も含まれます。

障害厚生年金
厚生年金の加入期間中に初診日があること

※初診日とは…障害の原因となった病気やケガについて、初めて医師の診療を受けた日

障害年金共通の要件
・ 一定の障害の状態にあること
・ 保険料納付要件※を満たしていること

  ※保険料納付要件とは
   (1)初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間に、保険料が納付または免除されていること
   (2)初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと

※保険料納付要件とは
(1)初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間に、保険料が納付または免除されていること
(2)初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと

※出典:日本年金機構

一定の障害の状態って?

障害年金では、障害の程度で障害等級が決められ、それによって障害年金を受給できるかどうかや、受給できる年金額が変わります。

≪障害等級ごとの受け取れる障害年金の種類≫

加入している
年金制度
重い ←障害の程度→ 軽い
1級 2級 3級 障害手当金
国民年金 障害基礎年金 1級 障害基礎年金 2級
厚生年金 障害基礎年金 1級 障害基礎年金 2級 障害厚生年金 3級 障害手当金
障害厚生年金 1級 障害厚生年金 2級
国民年金
加入者
厚生年金
加入者
1級 障害基礎年金
1級
障害基礎年金
1級
障害厚生年金
1級
2級 障害基礎年金
2級
障害基礎年金
2級
障害厚生年金
2級
3級 障害厚生年金
3級
障害
手当金
障害手当金
国民年金加入者は、障害等級の1~2級に該当すれば障害基礎年金が支給されます。
厚生年金加入者は、障害等級の1~2級であれば障害基礎年金に上乗せして障害厚生年金が支給されますが、3級であれば障害厚生年金のみの支給になります。
また、厚生年金加入者は、初診日から5年以内に病気やケガが治り、障害等級の1~3級よりも軽い障害が残ったときには障害手当金(一時金)が支給されます。
障害手当金を受給するためには、障害基礎年金の保険料納付要件を満たしていることが必要です。

≪障害等級とは?≫

障害年金では、国民年金法と厚生年金保険法で障害等級が定められています。 ※身体障害者手帳の等級とは異なります。
障害等級 法律による定義 具体的な説明
重い障害のイメージ 1級 身体の機能の障害、又は長期にわたる安静を必要とする病状が、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のものとする。 他人の介助がなければ、日常生活のほとんどのことができないほどの障害の状態です。
身のまわりのことはかろうじてできるものの、それ以上の活動はできない方(または行ってはいけない方)。病院内の生活で言えば、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られ、家庭内の生活で言えば、活動の範囲がおおむね就床室内に限られるような方が該当します。
重い

障害の程度

軽い
2級 身体の機能の障害、又は長期にわたる安静を必要とする病状が日常生活に著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のものとする。 必ずしも他人の助けを借りる必要はないですが、日常生活は極めて困難で、労働によって収入を得ることができないほどの障害の状態です。
家庭内で軽食をつくるなどの軽い活動はできてもそれ以上重い活動はできない方(または行うことを制限されている方)。病院内の生活で言えば、活動の範囲がおおむね病棟内に限られ、家庭内の生活で言えば、活動の範囲がおおむね家屋内に限られるような方が相当します。
3級 労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度のものとする。 「傷病が治らないもの」であり、労働が制限を受ける、又は労働に制限を加えることを必要とするような状態です。
日常生活には、ほとんど支障はないですが、労働については制限があるような方が相当します。
軽い障害のイメージ 障害手当金 「傷病が治ったもの」であって、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度のものとする。
障害等級 1級
[法律による定義]
身体の機能の障害、又は長期にわたる安静を必要とする病状が、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のものとする。
[具体的な説明]
他人の介助がなければ、日常生活のほとんどのことができないほどの障害の状態です。
身のまわりのことはかろうじてできるものの、それ以上の活動はできない方(または行ってはいけない方)。病院内の生活で言えば、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られ、家庭内の生活で言えば、活動の範囲がおおむね就床室内に限られるような方が該当します。
障害等級 2級
[法律による定義]
身体の機能の障害、又は長期にわたる安静を必要とする病状が日常生活に著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のものとする。
[具体的な説明]
必ずしも他人の助けを借りる必要はないですが、日常生活は極めて困難で、労働によって収入を得ることができないほどの障害の状態です。
家庭内で軽食をつくるなどの軽い活動はできてもそれ以上重い活動はできない方(または行うことを制限されている方)。病院内の生活で言えば、活動の範囲がおおむね病棟内に限られ、家庭内の生活で言えば、活動の範囲がおおむね家屋内に限られるような方が相当します。
障害等級 3級
[法律による定義]
労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度のものとする。
[具体的な説明]
「傷病が治らないもの」であり、労働が制限を受ける、又は労働に制限を加えることを必要とするような状態です。
日常生活には、ほとんど支障はないですが、労働については制限があるような方が相当します。
障害手当金
[法律による定義]
「傷病が治ったもの」であって、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度のものとする。
※参考:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準 平成28年6月1日改正」

障害年金の計算方法は?

障害等級が高いほど支給される年金額が多く、また、配偶者や子どもの有無によっても支給される年金額が変わってきます。
障害基礎年金[平成28年4月分から]
障害基礎年金[平成28年4月分から]
[1級] 780,100円 × 1.25 + 子の加算
[2級] 780,100円 + 子の加算
子の加算額
●第1子・第2子 224,500円
●第3子以降 74,800円
※子どもとは、18歳到達年度の末日まで(1、2級障害のある場合は20歳未満)にある子をいいます。

≪20歳以前の傷病による障害基礎年金≫

20歳になる前の傷病が原因で一定の障害の状態になった場合は、保険料納付要件を満たしていなくても、20歳になった時点で障害基礎年金の請求をすることができます。
ただし、国民年金保険料を負担していないことから、所得制限等の支給停止要件が設けられています。
障害厚生年金[平成28年4月分から]
障害厚生年金[平成28年4月分から]
[1級] (報酬比例の年金額)× 1.25 + 配偶者の加給年金額
[2級] (報酬比例の年金額)+ 配偶者の加給年金額
[3級] (報酬比例の年金額)
 ※最低保証額 585,100円
配偶者の加算額
●224,500円
※配偶者が65歳未満の場合のみ対象となります。
上記の通り、障害厚生年金の年金額は報酬比例の年金額によって大きく変わります。

≪報酬比例の年金額の計算方法≫

報酬比例の年金額の計算式報酬比例の年金額の計算式
障害年金は、働きながらでも受給できる年金です。受給できないと思っていても、実は受給要件を満たしているケースもあります。
障害年金を受給できるかどうかや、申請方法についてはお近くの年金事務所、または街角の年金相談センターへお問い合わせください。

このコラムは2017年2月現在のデータに基づいて作成されています。

 

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